なでしこジャパンこと日本女子代表は７月27日、東京五輪のグループリーグ第３戦でチリ代表と対戦。１-０で勝利し、決勝トーナメント進出を決めた。

「難しい試合でしたけど、勝ち切れて良かったです」

　試合後にそう安堵の表情を浮かべたのがFWの岩渕真奈だ。

　１戦目のカナダ戦に１-１で引き分け、２戦目のイギリス戦は０-１の敗戦とここまでわずか勝点１にとどまっていただけに、この３戦目はひとつの山場となっていた。

　岩渕自身、１戦目で同点ゴールを奪ったものの、怪我の影響で途中出場した２戦目はチームに勝点をもたらすことができなかった。

　それだけに、再び先発に復帰したこのチリ戦に期するものがあった。
 

　岩渕は目に涙を浮かべながら語る。

「正直今まで感じたことがないプレッシャーがありましたけど、はい、勝ってよかったです。やっぱりここで終わるわけにはいかなかったですし、そういう意味で不安もたくさんありました。でもみんなの力で勝てて良かったです」

　岩渕の巧みなアシストから田中美南が決勝ゴールを決めて、日本は３位通過を決めた。ただし次の準々決勝はグループGの首位スウェーデンとの対戦。初戦でFIFAランク１位のアメリカを打ち破った優勝候補のひとつだ。

「本当に難しい試合が続くと思うんですけど、中２日良い準備をして、もうぶつかるだけなので、しっかり頑張りたいと思います」

　どこか吹っ切れた様子の岩渕は、そう決勝トーナメントに向けて意気込んだ。

構成●サッカーダイジェスト編集部

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