コロナ禍でもJリーグの試合観戦は可能
吉田は有観客の意義について言及。僕の個人の考え方であって正解ではない」ともコメントしている。写真:JMPA代表撮影
コロナ禍での東京五輪の開催について、「非常事態の時にやっている場合か」「コロナに苦しんでいる人がいるのになぜ?」と疑問視する向きもある。一方で、「オリンピック=健康被害をもたらすものでは決してない」との意見も。村井チェアマンが今回の五輪を通じて是非、再認識したいという"スポーツの価値"とは──。
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リオ五輪が開催された5年前に比べ、現在はSNSなどコミュニケーションツールの浸透が顕著です。誰もが簡単に情報などを発信できる世の中になり、そのツールでの誹謗中傷も社会問題になっています。新型コロナウイルスというパンデミックが重なり、社会的にはイライラが高じているような状況ですよね。
気に入らないニュースがあれば叩く、ひいては非難した側が逆に集中砲火を浴びるケースも見受けられます。ちょっとしたことで批判され、真綿で首を絞められるようなプレッシャーを味わい、それによって心に刺さった棘がなかなか抜けないで苦しむ。残念ながら、こうした負の連鎖が蔓延しているようにも見えます。
東京五輪の開催について、「非常事態時にやっている場合か」「コロナに苦しんでいる人がいるのになぜ?」と疑問視する向きもあり、それに対する反論もまた見られます。コミュニケーションツールがここまで発達した以上、こうした議論が活性化するのは当たり前。なくすのはまず無理です。以前のような日常を取り戻すまではまだ時間がかかりますし、コロナ禍での困難や世論とどう付き合っていくかを一人ひとりが考えないといけません。
こうした難局を乗り越えるうえで勇気をもらえるのがスポーツだと考えています。例えば体操競技の本番でピタッと着地できるかなんて神のみぞ知ると思わざるを得ません。たったひとつの失敗でそれまでの練習が水泡に帰す恐れもありますよね。
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リオ五輪が開催された5年前に比べ、現在はSNSなどコミュニケーションツールの浸透が顕著です。誰もが簡単に情報などを発信できる世の中になり、そのツールでの誹謗中傷も社会問題になっています。新型コロナウイルスというパンデミックが重なり、社会的にはイライラが高じているような状況ですよね。
気に入らないニュースがあれば叩く、ひいては非難した側が逆に集中砲火を浴びるケースも見受けられます。ちょっとしたことで批判され、真綿で首を絞められるようなプレッシャーを味わい、それによって心に刺さった棘がなかなか抜けないで苦しむ。残念ながら、こうした負の連鎖が蔓延しているようにも見えます。
東京五輪の開催について、「非常事態時にやっている場合か」「コロナに苦しんでいる人がいるのになぜ?」と疑問視する向きもあり、それに対する反論もまた見られます。コミュニケーションツールがここまで発達した以上、こうした議論が活性化するのは当たり前。なくすのはまず無理です。以前のような日常を取り戻すまではまだ時間がかかりますし、コロナ禍での困難や世論とどう付き合っていくかを一人ひとりが考えないといけません。
こうした難局を乗り越えるうえで勇気をもらえるのがスポーツだと考えています。例えば体操競技の本番でピタッと着地できるかなんて神のみぞ知ると思わざるを得ません。たったひとつの失敗でそれまでの練習が水泡に帰す恐れもありますよね。
ある意味サッカーは特殊で、ミスありきのスポーツ。手でボールを扱えない分、パスミスやシュートミスが目立ちますよね。オウンゴールもありますし、心が折れやすい競技です。それでもミス覚悟で立ち向かう選手たちの姿は今の困難な社会に何か示せるのではないでしょうか。
私見を述べさせてもらうなら、東京五輪はミスを恐れず競技に挑む選手たちの断固たる思いを世界中に発信できる良い機会になると、そう捉えています。
ちなみに、Jリーグで選手たちの折れそうな心を支えてくれるのがファン・サポーターの存在です。90分の試合を戦い抜くうえで、彼らがゲーム展開、結果に与える影響は大きいです。サッカーは選手たちだけではなく、ある意味、お客様と一緒に作り上げていく競技です。だからこそ、Jリーグは"お客様を迎え入れること"にこだわってきたのです。
もちろん、その前提に感染防止はあります。これは議論の余地がありません。感染対策を徹底させたうえで試合運営を行なうスタンスで、Jリーグは昨年から1500試合以上、人数制限はあるにせよスタジアムにお客様を迎え入れています。コロナ禍でもサッカーの試合観戦は可能と証明したわけです。
私見を述べさせてもらうなら、東京五輪はミスを恐れず競技に挑む選手たちの断固たる思いを世界中に発信できる良い機会になると、そう捉えています。
ちなみに、Jリーグで選手たちの折れそうな心を支えてくれるのがファン・サポーターの存在です。90分の試合を戦い抜くうえで、彼らがゲーム展開、結果に与える影響は大きいです。サッカーは選手たちだけではなく、ある意味、お客様と一緒に作り上げていく競技です。だからこそ、Jリーグは"お客様を迎え入れること"にこだわってきたのです。
もちろん、その前提に感染防止はあります。これは議論の余地がありません。感染対策を徹底させたうえで試合運営を行なうスタンスで、Jリーグは昨年から1500試合以上、人数制限はあるにせよスタジアムにお客様を迎え入れています。コロナ禍でもサッカーの試合観戦は可能と証明したわけです。