J2得点ランク首位タイ! 34歳、東京V遅咲きのストライカーが新境地を開拓「目指すは20得点」

2021年07月16日 海江田哲朗

東京ヴェルディの小池純輝が助っ人勢と肩を並べ得点王争いを演じる

得点ランクで首位タイをいく東京Vの小池。34歳のベテランが好調だ。写真:滝川敏之

 今季のJ2も折り返し地点を回り、トップ通過の磐田、追走する京都、新潟らの先頭集団、そして中位、下位グループと色分けがはっきりしてきた。

 一方、得点ランキングでひと際異彩を放っているのが、11得点でトップタイにつける小池純輝(東京V)だ。ルキアン(磐田)、ピーター・ウタカ(京都)と肩を並べ、得点王争いを演じている。

 プロ16年目の34歳。ベテランの域に達してなお、新境地を開こうとしている。

「ゴールを決めたい意識が日に日に高まり、それが結果につながってうれしく思います。ここまではちょっと出来すぎといった感じですね。僕の場合、ルキアン選手のような身体の強さ、ウタカ選手の持つ巧さや優れた実績はなく、彼らみたいに単独で点を取れるタイプではありません。まずはチームのサッカーがあり、その中で自分の特長をどう生かしていくかを常に考えています」

 小池は今季の印象深いゴールに、13節の千葉戦の決勝点を挙げた。

 ジャイルトン・パライバのライナー性のラストパスに反応して相手の背後に抜け出し、ヘディングシュートでゴールネットを揺らした。体勢を崩しながらも頭だけは残し、ゴールの隅にコントロールした難易度の高い得点だ。
 
「いかにスペースを見つけ、相手の死角を突いていくか、いまの自分の強みが一番出たゴール。チームメイトがそれを理解し、生かしてくれたから点になった」

 ゴールを量産する小池に対し、むろん対戦チームも無策ではない。プレーを解析され、要警戒の度合いは高まっている。

「相手が背後への動き出しを気にしているのは感じます。明らかに早めに下がって、対応してくるようになった。駆け引きを仕掛けてそれを上回り、あるいはその状況を利用して味方を効果的に使うのもひとつの手です」
 

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