「究極の苦悩」「PK戦の呪いが夢を否定」V逸に英メディアが嘆き。伊紙は皮肉たっぷりに…

2021年07月12日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

堂々の準優勝を称える記事もあったが…

PK戦の末に敗れ、がっくりと肩を落とすイングランドの選手たち。(C)Getty Images

「it's coming Home」――決戦を前にライバルが合言葉を叫んでいたのを受け、栄光を手にしたイタリア代表の面々は「it's coming (to) Rome」と胸を張った。

 現地時間7月11日のEURO2020決勝は、イタリアがイングランド代表にPK戦の末に勝利し、1968年以来53年ぶり2度目の優勝を飾った。サッカーの母国イングランドは、またもトロフィーを家(Home)に持ち帰ることができなかった。

 イングランド代表の歩みも素晴らしかった。決勝までの6試合でわずか1失点しか喫しておらず、流れの中からは無失点。地元で優勝した1966年ワールドカップ(W杯)以来となる主要大会決勝に駒を進め、かつてないほどに期待は高まっていた。

 それだけに、ショックも大きい。イギリス・メディアには、次々に悲痛な叫びの言葉が掲載された。それを、イタリア紙『Corriere dello Sport』電子版が取り上げているのは皮肉だ。

『Daily Mirror』は「ハートブレイク」と、胸が張り裂けそうだと嘆いた。『Mirror Sports』は「オーノー!またダメだ」と、55年前に一度だけ成し遂げた優勝にまた手が届かなかったと落胆している。
 
 PK戦の末のV逸だったことも、さらなる失望につながったかもしれない。『The Times』は「PK戦の呪いがイングランドの夢を否定した」と報じた。

 イングランドは前回の地元開催大会、1996年のEUROでも、ドイツとの準決勝でPK戦の末に敗れている。『The Telegraph』は「究極の苦悩…PK戦が再び悲痛に」「これはつらい」と悲しんだ。

 だが、準優勝という結果が誇るべき堂々の成績であることは変わりない。『The Sun』は「ライオンズのプライド」、『Metro』は「ライオンズは我々を誇らしくさせてくれた」と、それぞれガレス・サウスゲイト監督と選手たちの誇りを称えた。

 スリーライオンズは、あと一歩及ばなかった。その一歩を目指す戦いは、もう1年半後に迫っている。2022年のカタールW杯こそ、「it's coming Home」となるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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