「一晩中悩んだ」トッテナムから五輪出場の許可を得たソン・フンミンをなぜ韓国は選外としたのか? 指揮官が明かす「心が痛むが…」

2021年07月03日 サッカーダイジェストWeb編集部

「選出するのが最も簡単な選択だった」

東京五輪へは出場しないことが決まったソン・フンミン。(C)Getty Images

 7月2日、韓国の五輪代表は、東京オリンピックに向けて合宿をスタートさせた。

 オーバーエイジ枠での招集が注目されたソン・フンミンは選外となった。ただ、所属クラブのトッテナムが派遣を拒否したわけではなく、本人も出場に意欲的だった。では、A代表の大黒柱は、なぜ選ばれなかったのか。

 同日、U-24韓国代表を率いるキム・ハクボム監督がその理由を明かしている。『InterFootball』などの韓国メディアが伝えている。

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「ソン・フンミンには感謝しているし、申し訳なくも思っている。確認したら、出場の意志を見せてくれた。彼は直接電話をかけて、トッテナムの許可を受けた。トッテナムにも感謝している」

 指揮官は、「選出するのが最も簡単な選択だった」としつつ、それでも招集しなかった理由を「我々が守り、労わらなければならない選手だからだ」と明かしている。

「私もソン・フンミンをリスペクトしているし、好きな選手だ。靭性もある。ただ、長い目で見た時、五輪代表のトレーニングスケジュールや大会日程を考えると、明らかに酷使しなければならない状況が多くなる。だから、(選外の)了承を求めた。私の心も痛い」

「実際、プレミアリーグでハムストリングに問題があった。スプリントする選手にとって、脆弱な部分でもある。これから蓄積された疲労が出るかもしれない。負傷する恐れが高いと判断した」と続けたキム監督は、かなり悩んだようだ。

「たとえ、ソン・フンミンが負傷しても、責任を負えない。今シーズンだけでも、本当にたくさん走った。51試合で3996分だ。我々が保護しなければならない。ケガをしたらプレシーズン、プレミアリーグ、ワールドカップ予選にも支障が生じる。一晩中悩んで難しい選択をした」

 呼びたいの山々だったが、"至宝"を酷使できない。まさに苦渋の決断だったようだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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