【神戸】J1でのホーム100勝は目前だが…“ノエスタで勝てない”悪癖を改善できるか

2015年05月31日 本田健介(サッカーダイジェスト)

仙台戦は内容は良くとも結果が出ず。

1トップを務めた渡邉らを中心に数多くのチャンスを作ったが、またもホームで勝てず。この悪癖を克服したい。(C) J.LEAGUE PHOTOS

 ホームで勝てない――。
 
 14節、本拠地ノエスタに仙台を迎えた神戸は前半に金園に奪われた1点を返すことができず0-1で敗れた。これで4月12日の5節・甲府戦(○4-1)以来、1か月以上ホームでの勝利から見放されている。

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 3日前のナビスコカップ・清水戦でも痛恨の黒星を喫した。すでに予選リーグ敗退が決まっていた清水は、スタメンの平均年齢を21歳とするフレッシュなメンバーで挑んできたが、ほぼベストな陣容で臨んだ神戸は1-2で敗戦。ホームに詰めかけたサポーターから大きなブーイングを受けた。
 
 この不甲斐ない姿にネルシーニョ監督も「会見に来ることが恥ずかしいと思えるような、言い訳はとてもできない試合だった。ホームで多く負けているなか、同じミスを繰り返している現状を先ほどロッカールームで選手たちに強い言葉でぶつけてきた。本当にこのチームは大きく変わらないといけない。決してこれまでの内容や結果ではいけない」と怒りを露わにした。
 
 果たして、清水戦の修正はできているのか。その点が注目された仙台戦だが、前述の通り結果は変わらず。ただ、ゲーム内容はまったく悲観するものではなかった。
 
「今日はサイドを使うことがよくできた。結局、点は入らなかったけど、今までのなかで一番良かった」
 そう森岡が話したように、序盤から両ウイングバックの奥井、高橋峻が高い位置を保ち、チャンスを作り出した。
 
 特に左からの奥井の仕掛けは効果的で、21分には奥井のクロスに逆サイドから走り込んだ高橋峻がヘッドで合わせゴールを狙う。3-4-2-1の両翼が揃ってゴール前まで上がり、シュートチャンスを迎える光景は、これまであまり見たことがなく、期待を感じさせるものだった。
 
 さらに、仙台が引いて守ったこともあり、ボランチの森岡、チョン・ウヨンが余裕を持ってボールを捌き、リズム良くボールを回せた。最終的には19本のシュートを放ち、クロスバーに嫌われた2本のビッグチャンスも迎えた。
 
「狙い通りのパス回しはできていた」(渡邉)
「自分たちがやろうとするサッカーを体現できた」(山本)
 試合をこう振り返った選手たちにも自信が垣間見えていた。

次ページなによりも欲しいのは勝点3。

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