【G大阪】日本代表初選出のCB丹羽大輝を横浜戦後に直撃! 「この年になって、初めてボールを蹴った小学生の頃の感覚でサッカーを楽しめている」

2015年05月31日

G大阪が土壇場で横浜に追いつくも、今野という“要石”を欠いた影響は否めず。

60分から出場したパトリックが、終了間際にヘディングで劇的な同点弾。チームは辛うじて勝点1を拾った。 写真:田中研治

 残り20秒――。満身創痍の三冠王者が、横浜戦の土壇場で同点劇を演じた。
 
 主役は60分から出場したパトリックだ。この日のG大阪が放ったシュート数は7本。後半に至っては2本のみだが、それはいずれもパトリックによるもの。0-1の劣勢で迎えたロスタイム、試合終了まで残り20秒となった刹那、遠藤保仁のFKからパトリックが頭で合わせて辛うじて同点に追いついた。
 
 この日、負傷を抱える岩下敬輔、疲労の色が濃いパトリックがベンチスタートとなったが、今野泰幸の不在も大きく響いたと言える。出場停止で攻守の要を欠くと、チームはどこか足が地に着かないような状態で、これまでのような攻撃の力強さと守備の安定感が鳴りを潜めた。
 
 今野の不在時と出場時のデータを比較すると、不在時は6試合で「0勝3分3敗」、出場時は14試合で「12勝1分1敗」。その他の内訳も大きな違いが出ている(表を参照)。横浜戦の低調な内容には様々な原因が絡んでいたとはいえ、今野という要石を抜かれたチームは終始グラグラと揺れて、バランスを欠いた印象は否めない。
 
 横浜戦後、CBでフル出場した丹羽大輝を取材エリアで捕まえると、話は多岐に渡った。苦戦の原因や相手アタッカー陣の印象、自身のパフォーマンスや第1ステージの優勝争い――。先日、日本代表の候補合宿に初招集された男がじっくりと語ってくれた(※取材から2日後の6月1日、ワールドカップ2次予選・初戦に挑む日本代表に初選出された)。
 
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■横浜戦の内容と結果について
「こっちの攻撃も単発だったから、引き分けが妥当」
 
 先制点を与えてマリノスが思った以上に引いてきたので、こちらがなかなか崩せない状況が続きました。先制点がゲームの展開を大きく左右した形ですね。あの失点がもったいなかった。0-0でやっていれば、マリノスも前に出てきただろうし、こっちのカウンターもハマったかもしれません。
 
 ただ、こっちの攻撃も単発だったから、引き分けが妥当かなとも思う。最後に追いついて引き分けたのは、僕らとしては大きい。もしかしたら、この勝点1が終盤になってすごく大きなものになるかもしれない。ポジティブに捉えていい勝点1です。
 

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