「神よ、お願いだ」ピッチに倒れ込んだエリクセンに、同じ経験をした元ボルトンMFムアンバも祈り。3日間の昏睡状態から奇跡的に回復

2021年06月13日 サッカーダイジェストWeb編集部

UEFAが「安定した状態になった」と発表

9年前に心停止から生還したムアンバ(右)がエリクセン(左)に祈りを捧げた。(C)Getty Images

 同じ経験した男も神に祈りを捧げた。

 現地時間6月12日にコペンハーゲンで開催されたEURO2020のグループステージ第1節で、フィンランド代表との北欧対決に臨んだデンマーク代表のMFクリスティアン・エリクセンが、40分過ぎにピッチに倒れ込んだ。

 駆け付けたドクターがピッチ上で心臓マッサージをする事態となり、スタジアムは騒然。10分ほど治療を受けたエリクセンは担架に乗せられ、白い布でその姿を遮断された状態でピッチを後にした。

 その後、欧州サッカー連盟(UEFA)とEURO2002の公式ツイッターが「選手は病院に搬送されている。安定した状態になった」と発表。命に別状はなかったと伝えている(約2時間後に再開した試合は、フィンランドが1-0で勝利)。

【画像】心臓マッサージを受けるエリクセンを囲むデンマークの選手たち
 約9年前に同じような経験をしたのが、元ボルトンのMFファブリス・ムアンバだ。2012年3月17日、奇しくもエリクセンもプレーしたトッテナムの本拠地ホワイト・ハート・レーンで行なわれたFAカップで、当時23歳だったムアンバはプレー中に心停止状態となり、ピッチに倒れ込む。宮市亮(現ザンクトパウリ)などチームメイトが見守るなか、蘇生措置が施されたが、昏睡状態のまま病院に救急搬送された(試合は延期)。

 だが、たまたまスパーズファンの医者が居合わせ、適切な処置を行なったことが幸いし、2日後に奇跡的に意識が戻ったのだ。現役を続けることはできなかったが、今も元気に生活している。

 そのムアンバも、エリクセンの事態を目にし、自身のツイッターを更新。「神よ、お願いだ」と祈りを捧げた。

「安定した状態」になったとはいえ、しばらくは安静を余儀なくされるだろう。いまはただ、ムアンバのようにエリクセンが再び元気な姿を見せてくれるのを祈るばかりだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 

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