【EURO出場国紹介|スイス】主将ジャカを中心に、組織力や経験値は同組のウェールズやトルコを凌駕

2021年06月02日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

ショートパス主体のポゼッションで敵陣へと侵攻

ジャカ(10番)を中心に前回の16強超えを狙うスイス代表。(C)Getty Images

スイス(2大会連続5回目の出場)
・FIFAランク:13位
・EURO最高成績:ベスト16(2016年)
・前回大会:ベスト16
・予選成績:5勝2分け1敗/19得点・6失点(グループD 1位)

●マッチスケジュール(グループA)
6月12日:ウェールズ(バクー)
6月16日:イタリア(ローマ)
6月20日:トルコ(バクー)

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 ロシア・ワールドカップ当時から主軸もプレーコンセプトも変わっていない。主将のグラニト・ジャカ(アーセナル)を中心としたショートパス主体のポゼッションで敵陣へと侵攻し、中央・サイドからバランスよく崩し、主砲ハリス・セフェロビッチ(ベンフィカ)のフィニッシュに結びつける。

「縦に速いサッカーを導入すべき」といった外野の声には耳を貸さず、ウラジミール・ペトコビッチ監督は信念を貫いてきた。

 昨秋にドイツ、スペインと引き分けるなど、強豪国と伍して渡り合うポテンシャルは健在だ。一方で、繋ぎにこだわるあまり、自陣で不用意にボールを失ったり、引いた相手に攻めあぐねたり、戦術上の問題点が散見される。

その改善に加え、メジャー大会で決勝トーナメントに進出した途端に勝負弱くなる長年の課題も克服しなければならない。

 正真正銘のワールドクラスは不在ながら、組織力や経験値はウェールズやトルコを凌駕。イタリアにも太刀打ちできるはずだが、ダークホースに推すための決定打に欠けるのが実情だ。

文●遠藤孝輔

※「ワールドサッカーダイジェスト責任編集 EURO2020展望&ガイド」から転載・加筆。

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