【FC東京】苦境から抜け出すための鍵は? 助っ人のブルーノ・ウヴィニがついに…

2021年04月27日 白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

元セレソンのブルーノ・ウヴィニが4月28日の徳島戦で先発予定

新戦力のブルーノ・ウヴィニ。4月28日の徳島戦でのパフォーマンスに期待したい。写真:FC東京

 今季のリーグ戦に限れば、J1でFC東京が泥沼にはまりつつある。川崎、福岡、鳥栖に敗れ、4月25日現在で10位と厳しい状況だ。試合内容もいまひとつで、例えば前線からのプレスもさほど機能しないままあっさり被弾と、失点の多さが目に付く。

 攻撃の組み立てもスムーズではなく、何かひとつを改善できれば復調するといった状態ではないように映る。とはいえ、ここから浮上するためのきっかけを作るうえで押さえておきたいポイントはいくつかある。

 そのひとつが、レアンドロのコンディションだろう。加入1年目で大活躍をした昨季に比べるとプレーにキレがなく、試合中の表情もいまひとつ冴えない。今季はスタメン落ちする試合も少なくなく、本領を発揮できていない状態だ。

 D・オリヴェイラ、アダイウトンへのマークが厳しくなってきた状況下で、レアンドロが復活して攻撃面で大きな違いを作り出せるかは重要なポイントだ。長谷川監督も「最悪の状態から脱している」と期待を寄せており、今後のパフォーマンスは見物である。昨季のようにFKを直接蹴り込むシーンが増えれば面白い。
 
 見物と言えば、内田の右サイドバック起用もそうだ。内田は主戦場が中盤ながらも複数のポジションをこなせるサッカーIQの持ち主で、直近の鳥栖戦でもサイドバックとして上手く振る舞っていた。

 アグレッシブな上下動の動きが特徴で、右サイドバックで途中出場した川崎戦では見事な攻め上がりからJ1初ゴールを奪っている。セカンドボールへの反応、守備時のポジショニングも悪くなく、新たな可能性を示した内田は、中村帆が負傷離脱中、中村拓と岡崎が不安定な現状で右サイドバックのファーストチョイスになるかもしれない。

 最終ラインで注目したいのは、ようやくチームに合流したブラジル人CBのブルーノ・ウヴィニ。4月27日のオンライン会見で「明日使います」と長谷川監督が明言したとおり、同28日に行なわれる徳島とのルヴァンカップ(グループステージ)でついにFC東京デビューとなる。元セレソンの肩書きを持つこのDFがそこでハイパフォーマンスを披露すれば、リーグ戦でもスタメン争いに食い込んでくるはずだ。

 いずれにしても、今季のFC東京がひとつの正念場を迎えているのは確かだ。週末には好調の横浜との一戦も控えているだけに、まずは徳島戦で勝利を掴んで弾みをつけたい。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)
 
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