「マドリーは二度PKを取られるだろう」ESL騒動の余波で“チェルシー贔屓”のジャッジを現地懸念

2021年04月27日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

マドリー対チェルシーは日本時間27日深夜

ESL騒動でUEFAと険悪な関係にあるマドリー。(C)Getty Images

 日本時間27日深夜、レアル・マドリーはチャンピオンズ・リーグ(CL)準決勝でチェルシーと対戦する。現地で不安視されているのが、欧州スーパーリーグ(ESL)騒動の余波だ。一連の騒動によりマドリーとUEFA(欧州サッカー連盟)との仲が険悪になったのは周知の事実。その影響がピッチに波及するのではないかという指摘だ。

 スペインの人気TV番組『El Chiringuito』では、司会のジョゼップ・ペドレロル氏がこう訴えた。

「マドリーは二度PKを取られるだろう。チェルシー戦ではいつも以上に戦わなければならない。ジダンもいつもの2倍の力を発揮しなければならない。UEFAがマドリーの勝ち上がりを阻止しようと妨害を企ててくるのは間違いない」
 
 このペドレロル氏は、マドリーのフロレンティーノ・ペレス会長のスポークスマンを自認する人物だけに、この発言は予防線を張る意味合いもあったはずだ。あらかじめチェルシー贔屓のジャッジの可能性を指摘しておけば、実際に起こるリスクはおのずと減るという算段だ。

 その一方で、今回の騒動でマドリーの優勝への機運が高まったと見る向きもある。UEFAのアレクサンデル・チェフェリン会長がビッグイヤーをキャプテンのセルヒオ・ラモスに授与する姿を、隣でペレス会長が笑顔で見守る――。そんな構図が実現すれば、マドリディスタは大いに溜飲を下げることができるだろうからだ。

 準決勝第2レグの舞台は、チェルシーのサポーターが集結して(ESL参加について)猛抗議を行なったスタンフォード・ブリッジだ。そしてファイナルに駒を進めることができれば、12あった創設メンバーから最初に脱退したマンチェスター・シティと、UEFAのチェフェリン会長に計画の内情を漏らしたと一部で伝えられるナセル・アル・ケライフィが会長を務めるパリSGの勝者と戦う。

 はたして今回のESL騒動は、佳境を迎える欧州戦線にどのような影響を及ぼすのか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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