【川崎】「優勝はもう無理」と大久保は嘆き節。“風間スタイル”は限界か?

2015年05月06日

「もっとシュートを打たないと。パスをするなら通せ、とも思う」(大久保)

「攻撃のリズムがなかなか掴めなかった」と嘆く大久保。川崎の攻撃は最後まで単調で、有効な崩しもわずかだった。 写真:徳原隆元

 
 川崎の典型的な敗戦パターンだった。
 
 開始早々の3分にミスから失点した川崎は、その直後から一方的にボールを保持して攻めたてるも、肝心のゴールは一向に生まれない。5枚+4枚の堅牢な守備ブロックを形成する広島に、ことごとく攻撃を撥ね返された
 
 広島の術中にハマった形の川崎だが、ワンサイドゲームのような展開になりながらこじ開け切れなかったショックは大きい。攻撃サッカーを標榜するチームが、ほぼ90分を通して仕掛けながら無得点に終わったのだ。
 
 FW、MF、DFと三者の視点でゲームを振り返ると、川崎の課題が次々と浮き彫りになる。大久保嘉人は「優勝はもう無理でしょ。4敗していたら厳しいし、それは他のみんなも分かっている」と吐き捨てる。そして"FW視点"からこう続けた。
 
「攻撃のリズムが単調で分かりやすかった。(中村)憲剛さんが持った時は裏に来るというのは分かるけど、逆に言うと(攻撃のパターンが)あれしかなかった。ああいうパスを(大島)僚太や他の選手が出せるようになれば、他のチームも怖いと思う」
 
 足もとのパスに固執気味で、裏を狙う意識が乏しいと大久保は嘆く。崩しのバリエーションも少なく、前線の選手はなかなかリズムを掴めなかったという。
 
「(前の選手は)攻撃のリズムがなかなか掴めなかった。掴ませてほしいよね、マジで。中から崩すならもっとシュートを打たないと(広島のブロックは)開かない、と俺は思う。打ってくれれば、俺やレナトは詰めを狙っているから。パスをするなら通せ、とも思う」
 

次ページこのまま有効な策を講じられなければ、“風間スタイル”の限界は近い。

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