【女子W杯メンバー発表会見全文】W杯連覇へ佐々木監督は「ピッチで戦える」23人を選出

2015年05月01日 本田健介(サッカーダイジェスト)

「戦う意欲のある、そして最後の最後まで諦めないチームにでき得るメンバーを選考した」(佐々木監督)

野田朱美女子委員長(写真右)らと会見に臨んだ佐々木監督。メンバーに関しては「なでしこらしい戦いができる23名」と胸を張った。写真:徳原隆元

 5月1日、6月のカナダ・ワールドカップへ挑むなでしこジャパンのメンバー23人が佐々木則夫監督の口から発表された。野田朱美女子委員長、上田栄治女子副委員長(強化担当)の挨拶に次いで行なわれた監督会見の様子を紹介する。
 
【PHOTO】なでしこジャパンW杯メンバー23人が決定!

【写真で振り返る】なでしこ、歓喜の2011W杯優勝 


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◇メンバー選考について
「我々は2011年になんとかチャンピオンになることができました。もちろんカナダでもチャレンジ精神を忘れずに、また連覇に挑戦できるのは、我々なでしこジャパンだけであって、この23名、そしてスタッフ一丸となって、日本の皆さんにまた元気と勇気、希望を与えられるような大会にしていきたいと思っています。
 
 ピッチに立って戦う意欲のある、そして最後の最後まで諦めないチームにでき得るメンバーをメインに選考しました。
 
 若い選手も非常に成長し、選考するなかでもいろいろな考えに至りましたが、いずれにしても厳しい戦いのなかで、なでしこらしい戦いができる23名はこれであろうと判断し、選考させていただきました。
 
 もちろん何人か選出に該当するメンバーはいましたが、怪我というなかで、選考できなかった選手もおりました。皆さんのご期待に添えるように、このメンバーとともに頑張って連覇にチャレンジしていきたいです」
 
◇質疑応答
――澤選手が選出されるか注目を集めましたが、昨年10月のカナダ遠征の際には、「もうちょっとクラブでパフォーマンスを上げてほしい」と話されていました。澤選手を選ぶという決断はどのあたりでされたのでしょうか?
 
「(今年3月の)アルガルベカップには連れて行きたかったんですが、故障明け、コンディションの状況から選出はしませんでした。ただ現在INAC神戸でのパフォーマンス、90分間の集中力、そしてチーム内で誰よりも多く身体を張ってスライディングする姿など、意欲があります。
 
 そういった戦える選手はやはり選ぶべき、戦う意思の高いチームにしていきたいというなかで、澤選手の現在のパフォーマンスは問題ないと判断し、選考させていただきました」
 
――ワールドカップ連覇の観点から見ると、澤選手にはどういったことを求めたいですか?
 
「彼女の経験は、ワールドカップ6回目ということで、ピッチ内外を含め、相対的にチームの柱として頑張ってもらいたいと思います」
 
――澤選手を再び代表に招集するにあたって、具体的に「さすが澤選手だな」と思われたエピソードはありますか?
 
「エピソードですか。強引に作ってもなんですが、現在の彼女の状況を見れば、小手先の巧さではなくて、90分間本当に最後の最後まで集中し、そして惜しみなく身体を張り、戦う姿勢というものを出している。
 
 これはやはりなでしこの姿勢であり、かつ他の選手の模範となり、彼女の背中を見て学ぶことはあるので、ぜひ代表に来てもらって、精一杯彼女らしいサッカー、パフォーマンスをしてほしいです。
 
 ただ、集まってからチーム構成をしますので、どのポジションで必ずレギュラーということは、試行していかないと分からない部分はあります。ただ、彼女の力は今のなでしこジャパンには必要だと感じています」
 
――再び招集することは澤選手にはすでに伝えていたのでしょうか?
 
「いえ、伝えてはおりません。また、再びということではなくて、やはり今現在のチームを構成するなかで、コンディションの良い選手、そういったものを相対的に考え選考しました。
 
 決して経験だけを重視して選考したわけではなくて、現在のなでしこリーグでのパフォーマンスをしっかりと加味し、且つこれまでの経験を踏まえ選びました」
 

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