【プレミアリーグWEST展望】タレントを揃える名古屋、鳥栖、G大阪などが優勝候補。風間氏を迎えたC大阪も注目!

2021年04月05日 森田将義

「今年も上手い選手が揃っている」名古屋が本命か

名古屋U-18の吉田温紀。写真:森田将義

 高校年代最高峰のリーグ戦「高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグ2021」が4月3日(土)と4日(日)に開幕した。WESTは、チーム関係者に新型コロナウイルスの陽性反応が判明したセレッソ大阪U-18と大津高の一戦が延期となった以外の4試合が開幕。開幕戦の結果を踏まえた上で、今季の行方を占っていく。

 開幕節の最注目カードとなったのは、名古屋グランパスU-18とサガン鳥栖U-18の一戦だ。名古屋はU-18日本代表のMF甲田英將(3年)、齋藤洋大(3年)を筆頭に一昨年のWEST優勝を知る選手が中盤に数多く残るのが強み。守備陣にもDF吉田温紀(3年)、GK宮本流維(3年)、前線にもFW真鍋隼虎(3年)と各所にタレントが揃う。「今年も上手い選手が揃っている。上手いチームではなく、強いチームになれるよう大切にしていきたい」という甲田の言葉通り、開幕戦では4-0で快勝し、幸先の良いスタートを切った。

 敗れた鳥栖は、昨年の攻撃を彩ったMF相良竜之介とFW兒玉澪王斗がトップチームに昇格。DF中野伸哉(3年)がU-24日本代表に選ばれるほどの活躍を見せ、U-18の参戦は回避される。彼らの穴は現時点で大きく、「秀でたタレントがいるかといえば、そうじゃない。グループでの崩しを意識しながら、個の力を伸ばしていかなければいけない」と口にするのは田中智宗監督。指揮官が「次は俺が(トップに)行くんだという気持ちでやって欲しい」と続ける通り、ルヴァンカップでプロデビュー済みのMF福井太智(2年)やMF坂井駿也(2年)、DF竹内諒太郎(2年)ら次の主役候補の成長が今季の鍵を握る。

 東福岡高から5点を奪ったガンバ大阪ユースも、優勝候補の一角だ。これまで主力はJ3を戦うU-23を主戦場にしていたが、参戦を取りやめた今季は高2でJ1デビューを果たしたMF中村仁郎(3年)を筆頭にフルメンバーでリーグに挑めるのは強みだ。MF浅野直希(3年)が明神智和コーチに教わったCKの守備対応による変化を挙げていた通り、U-23の指揮を執った森下仁志監督を含め、豪華なスタッフ陣による指導で選手の成長速度が加速しそうなのも今年のポイントになるだろう。開幕戦では、大黒将志ストライカーコーチから学んだDFとの駆け引きによる成長を口にしていたFW南野遥海(2年)が先制点をマーク。U-18日本代表のFW坂本一彩(3年)は4点をマークした。試合を重ね、さらなる進化が進めば、7年ぶりのタイトルも見えてくる。

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