24日夜の「マインツ×シャルケ」日本人対決は“お預け”… 岡崎、内田を取り巻く現状は?

2015年04月24日 中野吉之伴

トゥヘルのドルトムント監督就任が決定以降、マインツの移籍候補が盛んに取り上げられ…。

今季12ゴールを挙げ、得点ランクの8位につける岡崎。どこまでゴール数を伸ばせるか注目だ。(C) Getty Images 

 ブンデスリーガ30節のマインツ対シャルケが、日本時間の4月24日深夜(27時30分)にキックオフされる。ともに日本代表の主軸である岡崎慎司と内田篤人がそれぞれ所属する両チームの激突だが、内田が右膝蓋腱炎を発症して離脱。日本人対決は"お預け"となっている。シーズンは残すところ5試合。果たして、ふたりを取り巻く現状はいかなるものだろうか。
 
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 トーマス・トゥヘルがドルトムント新監督として正式に発表されてから、ドイツメディアでは前所属のマインツが多く取り上げられている。
「来季補強リストにマインツ時代のお気に入り選手が多く入っているのではないか」
といったものから、
「トゥヘルが辞めたあとのドルトムント監督はマルティン・シュミット(現マインツ監督)だろう」
という冗談めかしたものまでバリエーションに富んでいる。
 
 ビルト紙では移籍候補選手としてU-21ドイツ代表MFのヨハネス・ガイス、GKロリス・カリウス、韓国代表パク・チュホと並び、岡崎慎司の名前を挙げている。シュツットガルトから移籍してきた岡崎をFWの軸に据えたのがトゥヘルだ。
 
 昨季の岡崎は自己最多の15得点を挙げ、マインツは7位という好成績でシーズンを終えた。勤勉で常にチームの為に汗をかき、それでいて自分のプレーも出す岡崎はトゥヘルにとって欠かせない存在だった。
 
 またキッカー誌によると、ボルシア・メンへングラッドバッハも獲得に乗り出しているという。チームマネージャーのマックス・エッベルが岡崎の名前を補強リストの上位に挙げているようだ。ドイツ代表FWマックス・クルゼに移籍の噂が絶えないこともあり、新たなFWの柱としてリストアップされている。
 
 しかしマインツチームマネージャーのクリスティアン・ハイデルは「我々がシンジを他のドイツクラブに手渡すことは想像できない」とコメント。移籍させるなら国外、特にイングランドクラブという姿勢を見せている。この発言を受けてビルト紙はドルトムント、あるいはボルシアMG移籍の可能性は低いだろうと見ている。
 
 ただし首を縦に振らざるをえない移籍金額を両クラブが設定してくれば話は別だ。冬にはプレミアリーグのレスターが1250万ユーロのオファーを提示。マインツのような小規模クラブにとっては破格の提示額だが、残留争いの真っ只中にいたチームには岡崎を手放す余裕はなかった。
 
 そして、その判断が間違いではなかったことを岡崎はゴールで証明している。前節フライブルク戦で2ゴールを挙げ、現在得点ランキング8位の12点。2年連続二桁ゴールという数字に加え、常に攻守両面で存在感を放つ岡崎の希少価値は、上昇の一途を辿っている。名実ともにマインツのクラブ史に名前を刻む選手となっている。残り5試合で3ゴール以上を挙げ、昨シーズンにマークした記録の更新を狙いたい。

次ページ内田の怪我に関するシャルケと日本代表の意見の食い違いは、1年以上に渡って続く。

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