【浦和】小泉?武田?明本?田中?チーム内競争が本格化の予感…先発11人はまだまだ読めない

2021年03月11日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

開幕3試合ではほとんど先発メンバーが固定されていたが…

開幕からリーグ全3試合で先発している小泉。巧みな散らしでパスワークを活性化させている。(C)SOCCER DIGEST

 激しい競争が始まりそうな予感がある。

 これからの浦和レッズのことである。

 浦和は3月10日、J1第3節・横浜FC戦で2-0の勝利を収めた。前半はなかなかボールがつながらなかったが、37分に杉本健勇のPKで先制すると、その後はカウンターからチャンスを創出。40分には小泉佳穂のパスから伊藤敦樹がネットを揺らせば(VARで確認ののちに小泉のオフサイドと判定され取り消しに)。その直後には汰木康也の突破から再び獲得したPKを阿部勇樹がキッチリと決めてリードを広げた。

 後半にはスピードスターの田中達也、潰し屋の金子大毅、19歳の司令塔・武田英寿らを投入して、プレー強度を維持しながら、攻撃を活性化。3点目は奪えなかったものの、後半のほうが前半に比べて相手を押し込みゲームを支配して戦えていた。

 リカルド・ロドリゲス監督も以下のように試合を総評している。

「前半はボールを持つことがなかなかできずに苦戦しました。前からプレスに行って、引っかけて飛び出していくという形はありましたけど、ただやはりもう少しボールを持てればというのはあったので、そこは反省点です。後半は少し修正をして、相手を押し込んでよりボールを持てるようになったのかなと思います。しっかりボールを握ってゴール前に迫って、自分たちがやりたい形に近かったと思います」
 
 この横浜FC戦で感じさせたのは、サブメンバーの台頭だ。

 開幕から3試合でサブと呼ぶのは早いかもしれないが、その3試合ではほとんど先発メンバーが固定されていたのは事実。GK西川周作、DF宇賀神友弥、槙野智章、岩波拓也、山中亮輔、MF小泉、伊藤敦、阿部、汰木、明本考浩、FW杉本健勇の11人である。鳥栖戦では明本に代わり田中が先発で使われたものの、これと言った活躍はできず、この横浜FC戦ではベンチスタートとなっていた。

 横浜FC戦が始まる前は、怪我人が戻るまでこの11人がベースになるのだろうと読んでいたし、実際にその11人が先発した。しかし横浜FC戦を終えた今は、その考えが変わりつつある。予想以上の働きを見せた交代選手が新たな風を吹かしそうだからである。
 

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