浦和ユース黄金世代の同期ふたりが7年ぶりにピッチ上で再会!74分間の邂逅…会見で語り合った想いとは?

2021年03月08日 佐藤亮太

「小学校から一緒にサッカーをしてきて」2009年にともにトップチームに昇格

J1リーグ2節の柏対湘南でマッチアップした高橋峻希と山田直輝。ともに浦和ユースで育った仲だ。写真:塚本凜平(サッカーダイジェスト写真部)

 このめぐりあいに遭遇できたことはうれしい限りだった。

 3月6日のJ1リーグ2節、湘南ベルマーレはアウェーに乗り込み、柏レイソルと対戦。柏FW呉屋大翔の2得点により2-1で敗れ、湘南はリーグ連敗となった。

 試合後のオンライン会見で湘南MF山田直輝は「勝負の際で勝てていない」「結果がついてこないことに責任を感じる」と、良い内容ながら勝ち切れないことにもどかしさを語った。

 反省と改善。約5分半の会見で山田が唯一、ニヤリとした瞬間があった。それは柏DF高橋峻希の名が出たときだった。

 山田と高橋は浦和レッズユース出身の同い年。現在、J2ファジアーレ岡山DF濱田水輝、ギラヴァンツ北九州DF永田拓也とともに2009年にトップチームに昇格した、いわば竹馬の友。

 ピッチでの再会に山田は「柏戦を前に峻希が絶対、試合に出てきてほしかった。一緒のピッチに立ててよかった」と喜ぶとともに、「峻希のアシストでやられてしまった。自分も結果を残し、やり返したかった」と悔しがった。

 一方、同じく取材対応した高橋は「(山田とは)小学校から一緒にサッカーをしてきて、この年齢になっても同じJ1のピッチに立てたのは良いこと。なので、対戦相手として負けたくなかった」と話すとともに「岡本選手に決められたのは悔しかった」と同点弾を決めたユースの後輩DF、岡本拓也への一言も忘れなかった。

 実はこの試合、山田と高橋にとって思いがけない幸運だったといえよう。

 12年7月、高橋がJ2ジェフユナイテッド市原・千葉に期限付き移籍して以降、山田と同じピッチに立ったのは、今回を含め2度しかない。

 1度目は14年シーズンの5節(3月29日)ヴィッセル神戸対浦和レッズ戦。神戸が3‐1で勝った試合で、神戸加入1年目の高橋は先発出場し86分までプレー。一方、浦和の山田は80分、鈴木啓太に替わり、出場した。

 つまり、ふたりは記録上、6分だけ同じピッチに立ったことになるが、その後は、なにかのいたずらか、対峙することはなかったのだ。
 

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