【韓国メディアの反応】金崎を踏みつけたキム・ミンヒョクの行為を韓国はどう伝え、感じ取ったのか?

2015年04月21日 慎武宏

韓国でもキム・ミンヒョクの行為を批判するものばかり。

鹿島‐鳥栖戦での問題のシーン。キム・ミンヒョクの行為は韓国でも非難が集中した。(C) SOCCER DIGEST

 Jリーグを騒然とさせた鳥栖のキム・ミンヒョクの踏みつけ行為。事態の深刻さを受けキム・ミンヒョクが急遽鹿島に飛び、踏みつけられた金崎夢生も謝罪を受け入れたことで落ち着いたが、当然の如く、今回の一件は韓国でも報じられている。
 
「非紳士的行為」(ネットメディア『E-NEWS TODAY』)
「過激な反則」(スポーツ新聞『日刊スポーツ』)
「最悪の反則」(ネットメディア『STAR NEWS』)
などその表現は異なるが、ほとんどのメディアがキム・ミンヒョクの行為を批判した。
 
 ネットメディア『民衆の声』などは、
「度を超えた反則だ。キム・ミンヒョクの反則は韓国や日本のサッカーファンすべてに失望を与えた。スポーツ精神の中では絶対あってはならない反則だ」
と厳しく批判している。
 
 もっとも、関連記事数が多いというわけでもない。記事として報道しなかったスポーツ新聞『スポーツ朝鮮』のイ・ゴン記者は言う。
「ニュースとしての衝撃性はありましたが、キム・ミンヒョクのネームバリューが落ちます。アジア大会代表になっていますが、韓国で一般的に知られている選手でもない。そうした知名度の低さがニュース量にも現われているのでしょう」
 
 ただ、問題の場面は多くの人々が目にしている。動画サイト『PANDORA TV』には「史上最悪の反則」という見出しとともに動画がアップされているし、韓国で圧倒的なシェアを誇るメッセンジャーアプリ『KAKAO TALK』の動画シェアランキングでは不名誉ながら3位にもなった。それらの動画や記事にぶら下がるコメントも、キム・ミンヒョクの行為を批判するものばかりだ。
 
 サッカー専門メディア『SPORTAL KOREA』のキム・ソンジン記者も言う。
「激しさや勢いに駆られての行為ではなかっただけに悪質でした。しかも、ホイッスルのあと審判に食い下がる素振りも見せたことが、サッカーファンたちの間でもかなり反感を買いました。"韓国を妄信させる行為""4試合出場停止はありえない。10試合出場停止でも生ぬるいくらいだ"と書き込む者もいたほどです」

次ページ韓国サッカー界にも示唆するものが多い一件に。

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