クロップにバイエルン行きの可能性も!? 移籍市場専門記者が去就を読む

2015年04月21日 ジャンルカ・ディ・マルツィオ

CL敗退ならグアルディオラとバイエルンの関係がこじれ…?

ドルトムントに数々のタイトルをもたらしたクロップは、それこそ引く手あまた。はたしてその去就は? (C) Getty Images

 今シーズン限りでドルトムントを去ることを発表したユルゲン・クロップ監督の行く先は、今夏の監督マーケット最大の目玉だ。
 
 かつてバルセロナの監督を退任したジョゼップ・グアルディオラがそうしたように、1年間の休養を取る可能性もあるが、そうでない場合には多くのメガクラブが招聘に乗り出すだろう。
 
 昨夏はマンチェスター・ユナイテッドが好条件のオファーを送ったが、ドルトムントとすでに続投で合意していたために、断らざるを得なかった経緯がある。しかし、現時点で最有力候補と見られているのはマンチェスター・シティ。
 
 シティから打診を受けているカルロ・アンチェロッティ(レアル・マドリー)はそれに対する返答を先延ばしにしており、大本命のグアルディオラはバイエルンが手放しそうにない。
 
 ただし、ポルトに敗れてCL準々決勝敗退となれば、そのバイエルンとグアルディオラの関係がこじれることも考えられる。その場合、グアルディオラがかつての盟友ソリアーノとベギリスタインの待つシティへ、クロップが大逆転でバイエルンへという可能性もゼロではない。
 
文:ジャンルカ・ディ・マルツィオ
翻訳:片野道郎
 
翻訳者からのごあいさつ
 イタリアのスポーツ専門局『SkySport』を舞台に活躍するジャンルカ・ディ・マルツィオは、移籍専門記者という新たなジャンルを独力で切り開いた草分けにして、他をまったく寄せ付けないトップランナーです。
 
 イタリア国内ではすでに数年前から超メジャーな存在でしたが、2013年1月にジョゼップ・グアルディオラ監督のバイエルン入りという大スクープをものにして、一躍ヨーロッパ中でその名を知られるようになりました。その後も、ウィリアン(当時シャフタール・ドネツク)がトッテナムからチェルシーに寝返った顛末など、イタリアにいながらワールドワイドな移籍情報をいくつもスクープしています。
 
 セリエAから下部リーグまで各クラブの会長やスポーツディレクターはもちろん、代理人からスカウトまで膨大な関係者と緊密なネットワークを持ち(iPhoneのアドレス帳には3000人以上のコンタクトが入っています)、他の記者には絶対入手できないディープな情報をキャッチ。素晴らしいのは、しっかり裏が取れるまでは決して情報を出さないところです。
 
 ご存じの通り、世界中を飛び交っている移籍関連ニュースの大半は、誰かの願望や思惑に基づくただの噂でありそれ以上ではありませんが、ディ・マルツィオが発信するニュースは、すべて彼自身のプライドがかかったガチネタであり、ハズレはほぼ皆無と言っても過言ではありません。移籍ネタに関しては、どんなにありそうな話でもディ・マルツィオが書くまでは嘘か本当かわからない、どんなにあり得ない話でもディ・マルツィオが書いたら本当、というのが、もはやこの業界の常識になっているくらいです。
 
 ツイッターのフォロワーは全世界で約30万人。日本では13年7月から『ワールドサッカーダイジェスト』誌に連載コラムを寄稿しています。この連載を休載した時には、日本のフォロワーからいくつも問い合わせのリプライが飛んで来たほどの人気です。
 
 そんなディ・マルツィオのオフィシャルサイト『gianlucadimarzio.com』から、移籍関連を中心とする最新ニュースを毎日厳選してお伝えするのがこのコーナー。サプライズはあっても「ガセ」はありませんから、安心してお読みください。(片野道郎)
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