「シメオネには心がない」「アザールは試合直前までマリオカートを…」元ブラジル代表DFが衝撃の舞台裏を暴露!

2021年02月22日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

「当時は連絡が来るたびにストレスだった」

シメオネ監督(左)のもとでプレーしたフィリペ・ルイス。現在は友人としての関係を構築しているようだ。(C)Getty Images

 現在フラメンゴに在籍する元ブラジル代表DFのフィリペ・ルイスは、ディエゴ・シメオネ監督率いるアトレティコ・マドリーで輝き、2014年夏にチェルシーに移籍。プレミアリーグ優勝を経験したが、ジョゼ・モウリーニョの下では満足に出場機会を得られず、わずか1年でシメオネの元に戻り、さらに4年を過ごしている。

 英紙『Daily Mail』のインタビューでフィリペ・ルイスは、「信じてほしいが、シメオネの下でプレーするのは簡単じゃない。彼には心がないんだ」と、闘将がチームをすべてに優先させると話した。

「彼は決して『ああ、この選手はなんてかわいそうなんだ。わたしがあれこれしてあげなければ』なんて思わない。彼は勝つためだけに決めるべきことを決める。2011年に就任したときは、降格圏に4ポイント差だった。そのチームを、同じシーズンのヨーロッパリーグ覇者にしたんだ。そして今のような怪物的なチームにした。その成功にある名前はひとつだけ。ディエゴ・シメオネだ」

 さらに「スターとして加わり、出場できなかった選手もいれば、来たときに信用されなかったがスターになった選手もいる」とフィリペ・ルイスは続けた。

「大変な偉業だよ。そして彼は決して時間を無駄にしない。『きょうは楽しもう』なんて練習は絶対にないんだ。自分は12月に自信を失っていたが、彼が来て1月には世界最高の左SBになった。自分からそれを引き出せたのは彼だけだ」
 
 だからこそ、冗談も口をつくのだろう。35歳のベテランDFは「今では友人としてメッセージをやり取りできるけどね」とも述べている。

「当時は、彼から連絡がくるたびにストレスだったよ」

 一方で、チェルシーには1年しか在籍しなかったが、目を見張る才能と出会ったという。現在レアル・マドリーでプレーするエデン・アザールだ。セレソンに名を連ねた名手は、「ネイマールと並び、一緒にプレーした中で最高の選手だった」と称賛した。

「彼はあまり練習していなかった。試合の5分前でも、ロッカールームでマリオカートをやっていたぐらいだ。スパイクの紐も結ばずにアップしても、誰も彼からはボールを奪えなかった。ドリブルで3、4人と抜き、ひとりで試合に勝つんだ。すごい才能だよ。おそらく、彼には『世界最高になる』と言う野心が少し足りない。それだけの選手になれるはずだからね」

 そのアトレティコとチェルシーは、現地時間2月23日のチャンピオンズ・リーグ、ラウンド・オブ・16第1レグで対戦する。フィリペ・ルイスは「アトレティコを応援しているよ」と笑った。

「彼らが欧州を制覇するのを見ることが、まだ自分の夢なんだ」

 シメオネとアトレティコは、OBの臨む悲願を成し遂げることができるだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部
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