マンCに推薦したい新進気鋭のウイングとは? 元Jリーガーの林陵平が徹底分析!

2021年02月23日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

トレンドの「逆足」ではなく「順足」が得意

ペドロ・ネト
●所属クラブ:ウォルバーハンプトン
●国籍・代表:ポルトガル代表
●生年月日:2000年3月9日(20歳)
●身長・体重:172cm・62kg
●推定市場価格:2700万€
(C)Getty Images

 海外サッカーマニアとして知られる元Jリーガーの林陵平氏が、中小クラブで台頭する逸材たちを分析し、メガクラブに「推薦状」としてプレゼンテーションする『ワールドサッカーダイジェスト』誌の連載。マンチェスター・シティにおススメしたいのが、ウォルバーハンプトンのペドロ・ネトだという。

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 ネトはプレミアリーグで台頭する20歳のレフティー。個人的にはウルブスに加入した昨シーズンから気になっていましたが、今シーズンはリバプールに移籍したジョッタに代わって仕掛けの切り札になるなど、成長著しいです。
 
 最大の武器は、切れ味鋭いドリブル突破。とくにシザースを両足で跨げるのが大きな強みで、相手DFの態勢を崩して一気に縦をぶち抜きます。11節のリバプール戦では、いまやプレミアリーグ屈指の右SBであるアレクサンダー=アーノルドを何度も抜き去っていました。

【動画】ネトが華麗なフェイントから決めたスーパーゴール
 突破の後はクロス、スルーパス、シュートと選択肢が多彩。とくにシュートは足の振りがシャープですし、パンチ力もありますね。
 
 最近のウイングは「逆足」がトレンドですが、ネトは「順足」の左サイドが最も得意。さらに右サイド、そして中央のセカンドトップにも対応できるポリバレント性もあります。
 
 最近は「ユベントスが興味を示している」なんて噂も出ていますが、個人的に獲得をオススメしたいのがマンチェスター・シティです。シティは攻撃時に幅を広く取ってウイングに1対1の場面を提供するので、ネトのような突破力に長けたアタッカーにはピッタリです。
 
 昨夏にザネが抜けたシティには本格派の「レフティーの左ウインガー」が現スカッドに不在なので、けっこうニーズに合うんじゃないかなと思います。グアルディオラ監督の下で戦術眼を磨けば、ワールドクラスのウイングに化けても不思議はないですね。
 
 ジョッタがリバプールで即戦力になったように、ネトもシティの前線に厚みをもたらしうると思います。
 
取材・文●白鳥大知(ワールドサッカーダイジェスト編集部)
※ワールドサッカーダイジェスト2月18日号より転載
 
【プロフィール】
林陵平/186cm・80kgの大型ストライカーとして鳴らした元Jリーガー。ヴェルディ・アカデミーと明治大学を経て2009年に東京ヴェルディとプロ契約し、翌年から柏、山形、水戸、ヴェルディ、町田、群馬を渡り歩き、2020年シーズンをもって現役引退した。Jリーグ通算成績は300試合・67得点。自他ともに認める「欧州サッカーマニア」で、海外選手のゴールセレブレーションを取り入れて話題にもなった。現在は『DAZN』のハイライト動画を全て確認し、フル視聴も最低1日1試合が日課だ。ツイッター(@Ryohei_h11)では海外ネタを日々つぶやき中。21年1月には、自身初の著書『Jリーガーが海外サッカーのヤバイ話を教えます』(飛鳥新社)を出版し、東京大学ア式蹴球部の新監督にも就任した。1986年9月8日生まれ、東京都出身。
 

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