「クボに頼るのをやめたのか?」“苛立つ”ヘタフェ指揮官の答は――。なぜ久保建英ではなく右SBがスタメンだったのか

2021年02月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

“復帰戦”でまたもレッドカードで退席

久保が先発を外れた理由をボルダラス監督(右)が明かした。(C)Getty Images

 2月14日に開催されたラ・リーガ第23節で、久保建英が所属するヘタフェは、レアル・ソシエダ戦と対戦。29分に奪われた1点が最後まで重くのしかかり、0-1で敗れた。

 ここ4試合勝ちがない状況(1分3敗)で迎えたこの一戦で、久保は同じく今冬に加入したMFカルレス・アレニャとともに2試合連続のベンチスタート。9日のレアル・マドリー戦から中4日というハードスケジュールだったため、先発復帰を予想する現地メディアもあったが、右サイドハーフにはSBが本職のアラン・ニョムが起用された。

 だが、久保とアレニャを外して「加入前」のフィジカルやパワーを重視した形に戻し、システムも4-2-3-1から4-4-2に回帰したチームは、ほとんど攻撃の形を作れず、前半のシュートは1本のみ。59分に二枚替えでこのふたりが投入されて以降は、少なからず攻撃が活性化したものの、4試合連続のノーゴールに終わった。

 ホセ・ボルダラス監督も苛立ちを隠しきれない様子だ。セビージャ戦で敵将ジュレン・ロペテギと口論となって退席となり、マドリー戦ではベンチ入り禁止処分を受けた指揮官は、試合終了間際に敵FWカルロス・フェルナンデスと言い合いになり、再びレッドカードを受けている。

 試合後、「なぜシステムを変更したのか?(久保とアレニャという)新戦力に頼るのをやめたのか」と質問を受けたボルダラス監督は、次のように返答した。スペイン紙『AS』などが伝えている。

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「システムは、火曜日(マドリー戦)と同じにした。ここ数年使ってきたものだ。(久保とアレニャの加入で)システムを変更しましたが、元に戻した。両選手は我々を助けてくれたし、スタメンも務めた。ただ、彼らのせいではないが、チームは多くのゴールを許した。守備レベルで力を失っていた。(アスレティック・ビルバオ戦、セビージャ戦、マドリー戦の)3試合で10点を奪われていた」

 守備を強化するために、久保とアレニャを外して、従来の形に戻したことを明かした指揮官は、「彼らはこれからもチームを助けてくれる」と付け加えている。

 見事なフェイントからのクロスで、FWクチョ・エルナンデスのヘディングシュートを演出したように、久保が攻撃で違いを作れる存在なのは間違いない。

 今後も切り札的な起用が続くのか、それとも先発に復帰されるのか。指揮官の采配に注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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