「なぜか喋れないふりをしていた…」アーセナル“伝説のチーム”を牽引した闘将の仰天話を元同僚が告白!

2021年02月14日 サッカーダイジェストWeb編集部

「何よりも頭が良かった」ヴィエラの凄み

アーセナルの黄金期を支えたヴィエラ。その凄みを当時のチームメイトが明かした。 (C) Getty Images

 1992年に発足したプレミアリーグは、幾多の"最強チーム"によって彩られてきた。その中でも多くのファンに強烈なインパクトを残したのが、1990年代後半から2000年代前半にかけてのアーセナルだ。

 1996年11月に名古屋グランパスから就任したフランス人監督アーセン・ヴェンゲルのもと、ティエリ・アンリやロベール・ピレス、アシュリー・コール、ソル・キャンベルといった精鋭たちが、魅力のあるサッカーを展開。2003-04シーズンには前人未到のプレミア無敗優勝を成し遂げるなど、まさに敵なしの強さを誇った。

 あまりの強さゆえに『The Invincibles(無敵のチーム)』と称された当時のアーセナルを統率していたのが、キャプテンを務めていたパトリック・ヴィエラだ。巨躯を利したパワフルかつダイナミックなプレーで絶対的主軸として君臨したこのフランス代表MFは、類まれなリーダーシップで、個性派軍団をまとめ上げた。

 クラブ史に残る名手は一体何が凄かったのか。当時のチームメイトである元イングランド代表DFのマーティン・キーオンは、「ミランから移籍してきた日から『あぁ、こいつは何か違うものを持ってる』と思わせる存在だった」と、英スポーツ専門ラジオ局『talkSPORT』の番組内で明かした。

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「彼はいつだってクレバーで、何よりも頭が良かった。驚かされたのは、入団した頃に英語を話せないふりをしていたことだ。完全に理解できているのになぜかね。そしたらある時、チームメイトがロッカールームで、彼の悪口を英語で言ったんだ。

『どうせ理解できない』と誰もが考えていた。そしたら、彼はすぐさま相手のところへ飛んで行って喉を掴んだんだ。もちろん私たちはビックリしたけど、彼なりにチームの問題を整理しようとしていたのかもしれないね」

 さらに「あのチームに彼を嫌う奴なんて誰もいなかった」と明かしたキーオンは、「史上最高のサッカー選手の一人だ」と強調した。

「ピッチ上での能力に疑いを持つことなんて一度もなかった。私に言わせれば、彼は史上最高と言われてもおかしくないし、世間から過小評価されている選手だったと思う。僕はロッカールームで彼と隣同士だったけど、人間性も素晴らしくて、彼のためになりたいと思える選手だった」

 引退後は指導者の道を歩んでいるヴィエラ。いつの日か、彼が指揮官としてガナーズにカムバックする日は訪れるのだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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