「もっとも好きなのはヨシダ」サンプドリアOBが吉田麻也を絶賛! 「人目を引くわけではない」のに評価するワケは?

2021年02月11日 サッカーダイジェストWeb編集部

サンプドリアの『マジンガー』が吉田に賛辞

ユベントス戦ではC・ロナウドやモラタといった名手と見応え十分のバトルを繰り広げた吉田。“守備の国”で声価を高める日本代表DFへの賛辞が止まらない。 (C) Getty Images

 21節を消化したセリエAで、リーグ10位タイとなる失点数(32)は、酷評には値しないだろうが、満足できる数字でもない。1試合平均で1.5失点ということは、勝つために2点が必要ということになる。

 吉田麻也が所属するサンプドリアは、今シーズンの21試合でクリーンシートが2試合(4節ラツィオ戦と19節パルマ戦)しかない。クラウディオ・ラニエリ監督も、不注意からの失点の多さを嘆いてもいる。

 そんなサンプドリア守備陣の中で、もっとも信頼できるのは吉田という意見を述べたのが、かつてサンプドリアでDFとしてプレーしたジョバンニ・グエッリーニだ。189センチという体躯とフィジカルの強さから「マジンガー」の愛称で親しまれた人物だ。

「見直すべき守備。だが、『マジンガー』はヨシダを救う」という見出しで地元紙『Il Secolo XIX』が報じた記事の中で、グエッリーニは「今のCB陣で私がもっとも好きなのはヨシダだ」と話した。

「あまり見えず、人目を引くわけではないのだが、常にいてくれるからね。わたしは、試合後にメディアで話題にならないときは、DFがよくやっているという考えを変えていない。それは、やるべきことをやったという意味なんだ」
 
 現在のサッカーでは、守備が本職のDFでも攻撃面での貢献を求められる。グエッリーニは「私はあの時代でよかったよ。当時は私のように高くてデカい選手はいなかったが、今はみんなそうだし、もっと大きい」と続けている。

「(オマール・)コリーやヨシダは私と同じ高さだが、当時、求められていたのとは大きく異なることを求められる。我々のような昔のDFは、1対1のマークだけだった。組み立てなんて話題にならなかった。それはせいぜい、あってリベロだった」

 だが、その昔とは異なる役割をこなさなければならない現在のCBというポジションを、守備の国イタリアでこなしていくことは、間違いなく吉田の経験値につながっている。

 サンプドリアは、現地時間14日に開催されるセリエA第22節でフィオレンティーナとホームで対戦する。リーグワースト2位の21得点と得点力不足が深刻なチェーザレ・プランデッリ監督のチームを相手に、吉田を中心としたサンプドリア守備陣はクリーンシートをマークできるだろうか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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