バイエルンが史上2クラブ目の6冠達成! 粘るメキシコの雄に17歳の俊英MFを使う余裕を見せつけて――

2021年02月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

やや出鼻をくじかれたバイエルンだったが――

攻守でティグレスを圧倒したバイエルンが貫録の勝利で世界の頂に返り咲いた。 (C) Getty Images

 現地時間2月11日、カタールのアル・ラーヤンにあるエデュケーション・スタジアムで、クラブワールドカップの決勝が行なわれ、欧州王者のバイエルン(ドイツ)と北中米カリブ海王者のティグレス(メキシコ)が対戦した。

 立ち上がりの主導権を握ったのは、大会初戦で南米王者のパルメイラスを撃破して勢いに乗るティグレスだった。出足が素早く、ハードなフォアチェックを徹底したメキシコの雄は、ボアテングやミュラーなど主力が相次いで離脱しているドイツの絶対王者に牙を向くと、15分には速攻から韋駄天のキニョネスが相手ゴールを脅かした。

 やや出鼻をくじかれたバイエルンは、19分にキミッヒがミドルシュートを突き刺すも、直後に導入されたVAR判定で、ゴール前に立っていたレバンドフスキのオフサイドを取られてゴールを取り消されてしまう。

 キミッヒの一撃は幻と消えたものの、ビッグチャンスを創出して勢いに乗ったバイエルンは、ニャブリ、サネ、コマンの仕掛けを起点にした厚みのある攻撃を展開。一気に主導権をもぎ取り、ワンサイド気味にゲームを推し進めた。

 スコアレスで迎えた後半も攻勢に出たバイエルンは主導権を握り続けると、59分に均衡を破る。味方のロングボールに反応したレバンドフスキが敵エリア内で競った後のこぼれ球を、攻め上がっていたパバールがねじ込むと、一度はオフサイドの判定となるが、再びのVAR判定の末に得点が認められた。
 
 先手を取られたティグレスだったが、徐々に疲労の色が濃くなり、運動量が低下。前半に機能していたフォアチェックを仕掛けられずに守勢を余儀なくされ続けた。

 70分を過ぎてからは相手にボールを持たせながらも、危なげなく試合を進めたバイエルン。73分には、17歳の俊英MFムシアラを投入する余裕も見せつけ、食い下がるティグレスの反撃を見事に抑え込んだ。

 結局、試合は1-0で終了。北中米カリブ海王者としては大会史上初となるファイナルに勝ち進んだティグレスを、盤石のゲーム運びでいなして8年ぶり4度目(クラブW杯は2度目)の世界王者へと返り咲いたドイツの絶対王者は、2009年のバルセロナ以来となる史上2クラブ目となる年間6冠を達成した。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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