【セルジオ越後の天国と地獄】2次予選にスリルはない。判断材料にもならない“消化リーグ”だ

2015年04月15日 サッカーダイジェスト編集部

2次予選では「強くなった」と勘違いする危険性がある。

シリア、アフガニスタン、シンガポール、カンボジアと同組になった2次予選は勝って当たり前。1位通過でなければ意味はない。(C)Reuters/AFLO

 ロシア・ワールドカップのアジア2次予選の組分けが決まったね。グループEに入った日本は、シリア、アフガニスタン、シンガポール、カンボジアと同組になった。
 
 他のグループを見てもそうだけど、2次予選はいわば"消化リーグ"だ。各グループの1位と2位を予想すれば、だいたいみんな当てられるんじゃないかな。それだけ実力差がはっきりしている。サプライズなんてないだろうね。
 
 改めて感じるのは、これがアジアのレベルということ。各グループから突破が予想される2か国を除いたら、世界に対抗できる国は皆無と言っていい。競争原理の乏しさを感じるよ。
 
 2次予選の段階でスリルはない。勝って当たり前。1位で予選を突破できなければ、なんの意味もない。
 
 だから錯覚しないでほしいね。「○○に10点差で大勝!」とか「○○が大量ゴール!」とか、そうした報道は控え目にするべきだ。ここでの結果や内容は、最終予選に向けてほとんど判断材料にはならないし、合格も不合格もない。
 
 極論すれば、あの選手が必要だとか、システムはどうだとかも関係ない。ベストメンバーでなくても十分勝てるはずだし、ここで戦術的な部分を詰めてチームを作り、それを持って最終予選に臨むのは、逆に危ないんじゃないかな。
 
 はっきり言って、2次予選でチームのレベルアップは期待できない。だから、世界というフィールドで考えた場合、アジアは大変なんだ。この段階で圧勝してしまうと、強くなったと勘違いする危険性がある。そうならないように気を付けてほしいね。
 
 ハリルホジッチ監督は組分けの結果を受けて、「良いグループに入った」と言っていたけど、グループHで同居したウズベキスタン、バーレーン、北朝鮮は別にしても、シードされた国の監督はみんな同じことを言っているはずだよ。

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