【J1戦力分析|北海道コンサドーレ札幌編】各ポジションを補強も前線には課題が残る。当面の目標は――

2021年02月07日 斉藤宏則

「我々はもう下を争うチームではない」

札幌の2021年シーズン予想布陣。1年半ぶり復帰の小野伸二や、小柏剛ら、期待の新戦力が加わった。

 昨年末にペトロヴィッチ監督は新シーズンに向け「まずは昨季を上回る成績を残し、そのなかでチャンスがあればタイトル獲得も視野に入れたい」とコメント。さらに4チームが降格となるレギュレーションについては「我々はもう下を争うチームではないと思っている」と語った。指揮官はオーストリア帰国中に左大腿骨を骨折し合流が遅れているが、大枠として"安定した成績を残す"のが当面の目標になるだろう。
 
 オフには各ポジションを補強。岡村大八、柳貴博、中村桐耶(レンタルバック)を加えて最終ラインに厚みを持たせ、アイデア溢れる小野伸二、青木亮太の獲得で攻撃の幅を広げる狙いだ。昨季、すでにJデビューしている大卒の小柏剛、中野小次郎は開幕スタメンを狙える人材でもある。一方で昨秋に短期契約したウーゴ・ヴィエイラを放出した前線は決定力不足が課題。未知数なガブリエル、高卒の中島大嘉がプラスアルファをもたらせるか。
 
■ポジション別戦力分析
FW
得点力不足改善を目指すも現状で決定打となる補強はない。既存選手の奮闘とナイジェリア代表の肩書を持つガブリエルらに期待。
 
MF
早坂良太が引退し、白井康介が京都へレンタル移籍するも、小野、青木を補強。元々ポリバレントな人材も多く、様々な組み合わせができる。
 
DF
進藤亮佑がC大阪へ完全移籍。ただ、岡村、柳ら即戦力を加えた。昨季は現体制下でワーストとなる58失点を喫しただけに、改善したい。
 
GK
昨季途中にク・ソンユンが移籍し、プロ契約は3人だったなか、身長2メートルのルーキー・中野小と経験豊富な大谷幸輝がイン。菅野孝憲と争う。
 
監督
就任4年目の指揮官は骨折での入院というアクシデントもあり合流が遅れる。考えは浸透しているだけに限られた時間で準備できるか。
 
文●斉藤宏則(フリーライター)
※『サッカーダイジェスト』2月11日号(1月28日発売)より一部修正して転載。

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