【東京V|新体制】経営問題を乗り越え「早くJ1へ」江尻強化部長はさらなる補強を名言!

2021年01月24日 海江田哲朗

今後のカギを握りそうなのは空白となっている10番

新体制会見に臨んだ新加入選手たち。素早いフィットが期待される。(C)TOKYO VERDY

 1月23日、東京Vが2021シーズンの新体制発表会見をオンラインで行なった。昨季終盤、経営問題に揺れた末、クラブの舵取りを担うことになった中村考昭代表取締役社長は「危機は過ぎ去り、経営は安定し、また盤石になりました」と立て直しを強調。選手が安心してプレーできる環境整備をはじめ、クラブスタッフ、サポーター、パートナー企業、情報発信するメディアを含めて、ともに成長していくクラブにしたいと抱負を語った。

 永井秀樹監督は就任3年目。「目標は、言うまでもなく一番上。現状維持は後退の始まりですので、昨季のチームをバージョンアップさせ、早くJ1へ、目指すべきところに到達したい」と言い、12位からのジャンプアップを図る。

 大久保嘉人、高橋祥平、井上潮音、藤田譲瑠チマら主力が流出したが、富澤清太郎、ンドカ・ボニフェイス、加藤弘堅、梶川諒太、安在和樹など実績のある選手で穴埋めし、同時に手薄なポジションを補強。全体のバランスは昨季よりはるかに整っている。
 
 このオフ、選手の獲得に奔走した江尻篤彦強化部長は言った。

「今後3年間で、J1昇格を目指す。その後のJ1定着、ACLを目標とするチームづくりに取り組んでいきたい。柱である育成組織からの昇格組に加え、スカウト網を強化していきたいと考えています。重視したのは、その中期ビジョンとチームの一体化。すべての力をヴェルディのために出し尽くし、一丸となってシーズンを戦っていけるチームに編成しました」

 核となるひとりが、永井監督たっての希望で獲得した富澤清太郎である。

「10年ぶりの復帰なんですが、それを感じないほど初日からチームに入りやすかったですね。自分の経験をチームに還元したい」(富澤)

 今後のカギを握りそうなのは空白となっている10番か。江尻強化部長は「もうひとり補強したい選手がいる。なんとか実現させたい」と交渉中であることを明らかにした。前線に攻撃をパワーアップさせるアタッカーがもう一枚加われば、永井監督の標榜する攻撃サッカーに大きく近づきそうだ。

取材・文●海江田哲朗(フリーライター)
 
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