【横浜|新体制】2021年もアタッキングフットボールを継続。少数精鋭の競争を勝ち抜くのは誰だ!?

2021年01月23日 藤井雅彦

不本意な成績に終わった昨季を次への肥やしに

前列左から南拓都、エウベル、岩田智輝、樺山諒乃介。後列左からマリノス君、田川知樹、アンジェ・ポステコグルー監督、平井駿助、マリノスケ。(C)Y.F.M.

 王座奪還を目指す横浜F・マリノスが1月23日、2021シーズンの新体制発表会をオンラインで行なった。

 今オフの即戦力補強は攻撃的なポジションを複数こなすアタッカーのエウベル、2年越しのラブコールが実った東京五輪代表DF岩田智輝、そして会の途中でサプライズ発表されたブラジル人ストライカーのレオ・セアラの3選手のみ。昨年はシーズン途中に實藤友紀や天野純、小池龍太、前田大然らを獲得しており、戦力は確保できていることから比較的静かなオフシーズンとなった。

 編成の狙いについて小倉勉スポーティングダイレクターは「今年もF・マリノスのサッカーは変わらない」と強調。アタッキングフットボールの継続に欠かせない要素として「去年までF・マリノスで活躍してくれていた選手が残ってくれたことも大きな補強」と手応えを語った。

 今季で4年目の指揮となるアンジェ・ポステコグルー監督は「毎年新たな気持ちでワクワク感があるし、常に情熱を持ってやっていきたい。オフにはいい休暇が取れた。戦う準備はできている」と戦闘態勢万全だ。

 昨季はコロナ禍の影響によって過密日程を余儀なくされ、8月中旬からは公式戦22連戦を強いられた。中2~3日の連戦で負傷発生のリスクを抑えるためには先発のターンオーバーが必須で、結果的にチーム力を高いレベルで維持するのが難しくなった。
 
 しかし、ただでは転ばないのがポステコグルー監督と横浜だ。「去年はタフなスケジュールだったが、そこから学んだこともある」と話す真意を明かす。

「連戦が続いてタイトなスケジュールになった時、強度が高くてアグレッシブなサッカーをやるためには選手を入れ替えないと難しく、それが結果を出すために必要だと考えた。でも、それによって連係が取れない部分も正直あった。今年は連戦でも戦える選手を作り、メンバーを固定するわけではないが、ほぼ変えない形でやっていくほうがいいのではないかと考えている」

 9位と不本意な成績に終わったシーズンを次への肥やしにしなければいけない。少数精鋭の競争を勝ち抜いた者がレギュラーとしてピッチに立ち、再び頂点を目指す。

取材・文●藤井雅彦(ジャーナリスト)

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