【千葉|新体制】新GMの下、大幅入れ替えで再出発。ユン・ジョンファン監督は「攻撃的な守備を」

2021年01月14日 本田健介(サッカーダイジェスト)

CB鈴木大輔、FW岩崎悠人らを補強

新体制会見を行なった千葉。下段左からGK松原颯汰、MF小林祐介、ユン・ジョンファン監督、FW岩崎悠人、FWブワニカ啓太、上段左からDF伊東幸敏、FW大槻周平、DF鈴木大輔、MF福満隆貴、MF末吉塁。写真:田中研治

 1月14日、J2の千葉が新体制会見を行なった。

 2020年シーズンを14位で終えたチームは11人の新戦力を迎えるなど、チームの約半数を入れ替えて再出発を図る。

 目標は言わずもがなJ1復帰だ。しかし、今季もプレーオフは行なわれず、昇格にはリーグ優勝もしくは2位に入る必要がある。

 森本航代表取締役は冒頭、コロナ禍のなかでのスポンサーへの感謝を述べつつ、「当たり前にサッカーができる環境が、当たり前でなくなっています。大事なのは目の前のことに最善を尽くすことだと思います」と語り、新たにゼネラルマネージャーに就任した鈴木健仁氏は「優勝を目指すのは難しいハードルです。ただ熱い想いを思って戦えば結果が出ると信じています」と意気込んだ。

 チームでは佐藤寿人、田坂祐介、増嶋竜也が引退。昨季の最多得点者であるふたりのFW、クレーべが横浜FC、山下敬大が鳥栖へ、またアタッカーの為田大貴、CBの鳥海晃司がともにC大阪へ移籍するなど、約半数の15選手がチームを離れることとなった。

 一方で、「(就任2年目のユン・ジョンファン)監督と話し合いながら、監督の考えを表現できる編成を意識した」と話す鈴木GMは、「CBでリーダーシップが図れる、声を出して、全体を統率できる選手。SBであれば、スピード、攻撃力もあって、守備もできる選手。中盤のサイドに関しては個で状況を打開できる選手」と補強ポイントを説明。

 浦和から経験豊富なCB鈴木大輔、SBとしては鹿島から伊東幸敏、小田逸稀(昨季は町田でプレー)、サイドハーフとしてはユン・ジョンファン監督とC大阪で共闘した福満隆貴(昨季は福岡でプレー)、山形から末吉塁らを補強。

 さらにFWには札幌から岩崎悠人(昨季は湘南でプレー)、山形から大槻周平、ボランチには柏から小林祐介、新人としてFWブワニカ啓太(修徳高)、GK松原颯汰(流経大柏高)を迎え、SBの溝渕雄志を栃木からレンタルバックした。

 また鈴木GMは新助っ人の補強の可能性も示唆。さらに「昨年、攻撃、守備に関しても戦い方は偏り、相手は対策をしやすかったのかなとの印象があります。そのなかで攻撃のバリ―ションを増やしたく、攻撃の部分で小林コーチにきてもらいました」と、新たにスタッフに加わった小林慶行コーチ招聘の意図も説明した。
 
 新体制発表当日にチームは再始動。「犠牲心をもってやっていこうと」とミーティングで呼びかけたという指揮官は、コロナ対策としてマスクをしていたことに触れ、長くは話せていないですし、誰が誰だか把握できない状況でしたが、ピッチの上でしっかり把握していきたいです」と話し、トレーニングは「良い雰囲気でできました」と振り返った。

 そしてテーマに掲げたのは"攻撃的な守備"だ。

「攻撃的な守備、もっと攻撃的にできるように。もちろん守備に重点を置きますが、まずは攻撃的な守備を目指したいです。そうするためには運動量も必要ですし、精神力、組織的な部分も必要になります」

 昇格に向けては「予算などいろんな問題があったと思いますが、最善の補強をしてくれたと思います。(勝点)80点以上を取らないと昇格はできないので、そこを目指すためには集中力高く、最後まで諦めない姿を見せたいです。そうするために今日から、信じて新しいスタートを切りたいです」と語った。

次ページ2021年シーズン選手一覧

みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事