「夢を追った日々は忘れない」ジェフへの溢れる想いと新たな目標とは――あの助っ人たちの“いま”【ホアキン・ラリベイ】

2020年12月21日 チヅル・デ・ガルシア

最も思い出深いゴールは?

攻撃を牽引したラリベイは、ジェフ・サポーターたちからも愛される存在だった。 (C) SOCCER DIGEST

「ジェフのサポーターは世界一さ!」

 取材をした際にホアキン・ラリベイの口から真っ先に飛び出してきたこの言葉は、決して社交辞令などではない。過去8か国11チームでプレーした彼にとって、ジェフユナイテッド千葉、そして日本で過ごした2年間は「選手としても一人の人間としても最高の経験だった」。

 昨年、ラリベイはアルゼンチンのメディアのインタビューに応じた際にも「これまでプレーしてきた国でどこが一番だったか」という質問に間髪を入れず「日本」と答え、ワールドカップ歴代優勝国以外はサッカー後進国と決めつける傾向のあるアルゼンチン人ジャーナリストたちを驚かせていた。

 しかも、その理由も、日本を訪れた外国人選手たちよく口にする「礼儀正しい人々と清潔な街」というものに留まらず、「サッカーのレベルが非常に高いこと」と「競争力のあるリーグ」、そして「サポーターの熱さ」と話し、あくまでもプロサッカー選手としての視点から日本を高く評価していたのだ。

 そんなラリベイに改めて「日本」について訊いた。
 
「日本のサッカーはとても気に入ったよ。選手のプロフェッショナリズムと熱いサポーターが完璧なコンビネーションを作り上げている。サッカーそのもののレベルの高さについては話に聞いていたけれど、サポーターの熱さには一番驚かされた。

 試合中は終始、チャントを歌い、しかも選手一人ひとりのための応援歌があって、外国人の選手のためにそれぞれの国旗まで用意してあるんだ。ジェフのサポーターたちに応援してもらったことは素晴らしい体験だった」

 かけがえのない日本での経験。そのなかでも一番思い出に残っている得点は、そんなサポーターたちと一緒に昇格プレーオフ進出への望みを繋いだ2017年11月11日に行なわれた名古屋グランパス戦での2ゴールだという。

「自分で決めた全ての得点に思い入れがあるけれど、あの試合での2ゴールは特別さ。チームが一丸となって、サポーターとも一体になって昇格を目指し、夢を追った日々は忘れ難い思い出だ」

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