「馬鹿げたルールだ」「非常に冷淡」メッシの“マラドーナ追悼パフォ”による罰金を母国紙が猛批判!

2020年12月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

マラドーナの古巣ニューウェルスのユニホームを披露も…

バルサのユニホームを脱いだメッシが着込んでいたのは、マラドーナの所属していた当時のニューウェルスのユニホームだった。 (C) Getty Images

 11月25日に自宅で心停止し、急逝した元アルゼンチン代表FWディエゴ・マラドーナ。その突然の別れに、サッカー界では多くの同志たちが哀悼の意を表わした。

 なかでも大きな話題を呼んだのが、リオネル・メッシのゴールセレブレーションだった。

 現地時間11月29日に開催されたラ・リーガ第11節のオサスナ戦で、73分にゴールを鮮烈なミドルシュートを決めたバルサの10番は、ユニホームを脱ぎ、かつてマラドーナが来ていたニューウェルスのユニホームを披露。亡き英雄へ想いを馳せたのだ。

 母国の英雄であり、かつて代表で師弟関係を築いた男に対するメッシのエモーショナルなゴールパフォーマンスは世界を感動させた。だが、その行動も例外なく処分の対象となるようだ。

 スペイン紙『AS』をはじめとする複数メディアは、国際サッカー連盟(FIFA)は、選手が試合中にユニホームを脱ぎ、スローガンなどのメッセージ見せる行動を禁止しているため、バルサに3000ユーロ(約37万5000円)の罰金が科されると伝えた。
 
 ルールであるため、罰金は本人も覚悟のうえでの行動だろう。しかし、批判的な声も挙がっている。アルゼンチン紙『Ole』は、「信じられない真実だ」として異議を唱えた。

「メッシがマラドーナに捧げた哀悼は、全ての感情を揺さぶる最高なものだった。我々は何度もそれを見ては、繰り返し身震いをすることは避けられない。だが。この状況に対しては非常に冷淡と言える判断で主審はイエローカードをメッシに突き付け、さらにバルサは罰金を払うことになった」

 さらに同紙は、問題となっているルール内で「重大な責任を負う必要性がある」と明記されたことに触れ、「メッシは重大な罪を犯したわけではないのに、馬鹿げた経済的なペナルティーを受ける」と苦言。そのうえで、レポート記事をこう締めくくっている。

「近い将来、今回のような瞬間に、サッカー界でルールが小さな幸せのために改正されることを願いたい」

 過去の事例を見ても、今回もバルサに対する罰金処分が覆ることは恐らくないだろう。だが、世界的なサッカー界の偉人に対する感動的なオマージュだっただけに、処分撤回を求める声は、強まっていきそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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