【日本代表】宇佐美貴史の自信。「僕はJの中で一番攻撃力がある」

2015年03月26日 サッカーダイジェスト編集部

依然として課題は残るも「僕にはドリブルも、シュートも、パスもある」。

約2年4か月ぶりとなる代表復帰に宇佐美自身も意気込んでいる。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

 なぜ宇佐美貴史が日本代表に入らないのか。そんな周囲の声を聞くたびに、複雑な思いを抱えていたのは宇佐美本人だった。

【日本代表PHOTO】ハリルホジッチ新体制が始動!

 ヴァイッド・ハリルホジッチ新監督が就任し、約2年4か月ぶりに舞い込んだ日本代表入りの一報。「ずっと目指してきた場所なので、素直にうれしい。でも入ったことに満足してはいけないと思っている」とうなずいた。
 
 初めて代表に呼ばれたのは19歳の時。ベンチ入りはしたが、出場の機会は訪れなかった。現在22歳。世界を見回せば、ブラジル代表のFWネイマールら、かつて年代別代表でしのぎを削った経験もある同世代に差をつけられた。やっと、彼らと勝負するための舞台に立つチャンスを掴んだ。
 
 17歳でプロデビューし、19歳でドイツの名門・バイエルンに移籍。宮本恒靖、稲本潤一(現・札幌)など数々の日本代表を輩出してきたG大阪ユースでも「史上最高傑作」と呼ばれた。しかしドイツ移籍後、そのキャリアは停滞。バイエルンでは出場機会を掴めず、翌年加入したホッフェンハイムでも目立った結果を残せなかった。ドイツでの挑戦は、わずか2年間で幕を閉じた。
 
 13年6月、当時J2のG大阪に復帰すると、主戦場を中盤のサイドからFWに移した。長谷川健太監督が宇佐美のシュート技術を高く評価し、「一番前で、その力を活かしたい」と判断したからだ。
 
 13年夏以降はJ2で19試合・18得点、そして14年には公式戦37試合で21得点を挙げ、クラブの三冠獲得に大きく貢献した。特にブラジル・ワールドカップ後は常に世間から日本代表入りへの待望論があったが、前線からの守備を重視したハビエル・アギーレ前監督からは、一度も声が掛かることはなかった。
 
 「僕にはドリブルも、シュートも、パスもある。Jの中でも、一番(攻撃力が)あると思っているんで」と自信は語る。巧みな緩急のドリブル、左右両足から放たれる正確なシュート、中盤でボールを受けてからのパスセンスは一級品だ。

次ページメッシやネイマールのプレーを参考に、「オフ・ザ・ボールの動き」を磨く。

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