「選択肢は残されている…」リバプール守備陣が野戦病院化。クロップは“新たなマスチェラーノ”の誕生を示唆!?

2020年11月12日 サッカーダイジェストWeb編集部

「ヘンダーソンやヴァイナルダムを…」

怪我人が相次ぎ、苦しいやりくりを余儀なくされているクロップが、苦境を打破するプランを口にした。 (C) Getty Images

 プレミアリーグ王者が窮地に立たされている。

 現地時間11月11日、リバプールはイングランド代表DFのジョー・ゴメスが、代表チームでの練習中に、「膝に深刻な怪我を負った」と発表した。

 今まさにレッズの守備陣は"野戦病院"と化している。というのも、ゴメスに加え、前十字靭帯損傷の大怪我で全治8か月を余儀なくされたディフェンスリーダーのフィルジル・ファン・ダイク、イングランド代表SBのトレント・アレクサンダー=アーノルド、センターバックでスクランブル起用されていたブラジル代表MFのファビーニョが離脱中なのだ。

 現スカッドには、元カメルーン代表CBのジョエル・マティプを筆頭に、セップ・ファン・デンベルフ、リース・ウィリアムズ、ナサニエル・フィリップスら頭数は揃ってはいるものの、経験値の面でのレベルダウンは否めない。

 さらに、トップチームでのプレー経験が豊富なマティプも怪我がちなことを加味すれば、リバプールの最終ラインは苦しい台所事情を強いられていると言わざるを得ないのである。

 今冬の移籍市場までの過密日程を乗り切れるかどうかの不安もあるなかで、ユルゲン・クロップ監督は、現有戦力で乗り切る考えを示唆している。
 

 日夜、リバプールの情報を発信している地元紙『Liverpool Echo』によれば、クロップは、中盤やサイドバックの選手をセンターバックに抜擢する可能性を口にしている。

「ヘンダーソンやヴァイナルダム、ミルナー、ロバートソンを使うオプションもある。例えば、バルセロナで成功したハビエル・マスチェラーノのように起用する可能性は小さくないよ」

 ボランチが本職ながらバルセロナ時代にセンターバックへとコンバートされ、一時代を築いた元アルゼンチン代表の名手を引き合いに出して、苦境を乗り切ることを暗示したクロップは、こうも続けている。

「マスチェラーノはバルセロナに成功をもたらした。我々もそうするかもしれない。まだ2つほどの選択肢は残されている。今度の試合の時にテレビのスイッチを入れてみて欲しい。そこで分かるはずだよ」

 クロップはいかに苦境を乗り切るのか。新戦力の補強を含めて、"熱血漢"の手腕が試されそうだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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