長崎の新興勢力、創成館が悲願の選手権初出場へ王手!5年前の教訓を生かし「歴史を作りたい」

2020年11月07日

札幌内定の中島大嘉を擁する国見を準決勝で破る!

準決勝で国見を破った創成館。選手権出場にあとひとつと迫った。写真:安藤隆人

 選手権長崎県予選準決勝。創成館は、北海道コンサドーレ札幌内定のFW中島大嘉を擁する名門・国見を1-0で退け、2015年以来となる二度目の選手権予選決勝進出を果たした。決勝は8日に行なわれる。

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「プラン通りでした。14番(中島)に対して横に並んで競るなどアプローチを工夫したり、チャレンジ&カバーを徹底しました。あとは自信を持ってボールを動かそうと話しました」と創成館の久留貴昭監督が語ったように、1トップの中島をターゲットにし、日下部優哉と本川瑠望の2シャドーの鋭い飛び出しで攻撃を構築してくる国見に対し、入念な準備をして臨んだ。

 江崎智哉と吉谷武の2センターバックが中島を挟み込むようにマークし、競り合う際に自由を与えず、セカンドボールもアンカーの吉村大和を軸に回収。そして攻撃は市瀬凛と新川翔太の2トップ、運動量豊富なMF岩崎雄永がボールを引き出してパスとドリブルを駆使して国見に襲い掛かった。

 試合が動いたのは52分、MF田中翔太のクロスが相手のハンドを誘発し、創成館がPKを獲得。これを「PKには絶対の自信があるので、自分が決めると思った」と真っ先にボールを拾ってPKスポットに立った岩崎が冷静に決めて待望の先制点を奪った。

 均衡を破った創成館は、この1点を守り切るのではなく、追加点を積極的に狙うことを選択。前線の3枚と左の田中、右の村田颯が積極的に仕掛ける。67分には田中の左からのパスを受けた新川がバー直撃のシュートを放つなど決定機を作ると、守っては江崎と吉谷、GK永田健人が最後まで集中を切らさず国見にゴールを割らせない。前述したように創成館が1-0の完封勝利を収めた。

「新人戦以降、攻撃がうまくいかずになかなか勝てない時期が続いた。でも夏過ぎに合宿をしてそこで改めてやりたいサッカーを選手に伝え、選手同士も話し合って、全体でもう一度やるべきことを浸透させていきました。その成果もあって、ここに来てようやくいい流れになってきた」(久留監督)
 

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