「あわや敗北の赤っ恥!」韓国A代表が“弟分”U-23代表を相手に冷や汗ドロー! ベント監督は「後半のチームは豹変した…」

2020年10月10日 サッカーダイジェストWeb編集部

土壇場AT弾でかろうじて2-2に持ち込む

1月にU-23アジア選手権を制した韓国五輪代表(写真は当時)。ほぼ2軍のメンバー構成だったとはいえ、兄貴分のA代表を土俵際まで追い詰めた。(C)Getty Images

 日本代表がオランダでカメルーンとスコアレスドローを演じた同じ日、お隣の韓国では興味深いゲームが行なわれていた。韓国A代表が対峙したのは、なんと韓国U-23代表。れっきとした強化試合として、兄弟対決がマッチメイクされたのだ。

 とはいえ、ともにコロナ禍でエース格を欠いたセレクションである。ソン・フンミン(トッテナム)やイ・ガンイン(バレンシア)、ファン・ヒチャン(RBライプツィヒ)、ファン・ウィジョ(ボルドー)ら国外組はひとりも参加せず、A代表はさながらKリーグ・オールスターズの陣容。初招集の選手も多かったが、対戦相手のU-23代表から3選手を引き上げており、戦力的には明らかに優位に立っていた。

 24年ぶりの対決にして、およそ10か月ぶりの代表戦、ファースト&セカンドの新ユニホームお披露目も相まって、試合前からファンやメディアの注目度は俄然高まっていた。そしてゲームは、思いもよらぬ展開を迎える。
 
 両チームともに絶好のアピールの場と捉える選手が多く、立ち上がりから活気を帯びた激しい攻防戦が繰り広げられた。だがよりエネルギッシュだったのは東京五輪世代で、やはり本大会でメダルを獲得すれば兵役が免除されることもあり、当落線上の選手たちのモチベーションは尋常ではない。

 前半こそA代表に先制点を奪われるなど劣勢を強いられたが、後半は形勢を一気に覆す。1月のU-23アジア選手権で東京五輪行きの切符を掴み、見事大会も制したチームは50分に同点に追いつくと、8分後には相手DFのオウンゴールを誘って逆転に成功する。その後も切れ味鋭いカウンターを連発して攻め立て、勝利は目前に迫っていたが……。アディショナルタイムに一瞬の隙を突かれて2-2に持ち込まれ、勝利を逃してしまった。

 韓国のスポーツメディア『Sportal Korea』は「A代表とパウロ・ベント監督はかろうじて面目を保った。あやわ敗北の赤っ恥だ!」と論じつつ、「参加した両チームにとって実りあるゲームとなっただろう」と論評。ウェブメディア『news1』は「兄チーム(A代表)の闘志に火をつけたか。第2戦はさらに面白くなりそうだ」と期待を寄せる。

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