「ちょっと飛び込めない」フローニンヘンの板倉滉が語った“英雄”ロッベンの凄み「僕もどんどん倒していかないと…」【独占】

2020年10月05日 羽澄凜太郎(サッカーダイジェストWeb)

「ニュースで出るまで全然知らなかった」ロッベンの加入

フローニンヘンで電撃復帰を果たしたロッベンとの“対戦”を板倉が語った。 (C) Getty Images

 この夏に小さくない話題を提供したのが、元オランダ代表MFのアリエン・ロッベンだ。

 バイエルン・ミュンヘンでの在籍10シーズンで、8度のリーグ優勝と2012-13シーズンのチャンピオンズ・リーグ制覇に貢献したレジェンドは、昨年5月に現役引退。しかし、今年6月に突如として「フローニンヘンへ戻って、プレーすることが僕の使命なんだ」とプロキャリアを始めた古巣への帰還を発表したのだ。

 36歳となったロッベンの電撃復帰は世間を大きく賑わせた。クラブのレジェンドでもあるスターと、突然チームメイトとなったフローニンヘンの面々も驚きを隠せなかったようだ。

「実はニュースで出るまで全然知らされてなくて、加入するのを聞いてビックリしました」

 そう語るのは、フローニンヘンに在籍する日本代表DF板倉滉だ。在籍3年目を迎えた23歳は、世界的ビッグネームの入団を知った時の心境をオンラインインタビュー取材で、こう振り返っている。
 
「『あれ、引退したよな』って思いながらも、小さい頃から知っているロッベンが来ることになって、本当にフローニンヘンに来るのかってどこか不思議な感じでした」

 フローニンヘンの伝説と称される男の存在は、やはり大きかったようだ。ロッベンが加入し、チームの雰囲気がガラッと変わったという。

「対人練習の前のポゼッションの時から、切り替えの速さとか激しさ、スピード感が違う。そこでもボール取られたら削りにくるぐらい奪いに来る。フローニンヘンは若い選手も多いから、そういう一つひとつプレーから刺激を受けてますね」

 では、実際に対峙してみてどうなのか? 板倉は世界の名立たる守備者たちを手玉に取ってきた名手の"凄み"を明かしてくれた。

「やっぱり巧い。実際に相手にすると、ボールの置き方が良いからなかなか取らせてくれないし、状況判断や立ち位置が凄いなと感じます。左だけ張って守っていたら、右もいけるから縦に簡単に抜かれる。もちろん、カットインしてから左足でシュートを得意にしているのはみんな分かっているけど、やられてしまうんですよね。ちょっと飛び込めない間合いがあります」

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