「守備陣を安心させた」「日本人はがたついた」今シーズン初先発の吉田麻也に伊メディアで賛否両論!

2020年10月03日 ワールドサッカーダイジェスト編集部

守備の立て直しに貢献

身体を張った守りでチームの今シーズン初勝利に貢献した吉田だが、現地メディアの評価は二分しているようだ。 (C) Getty Images

 スタメン復帰初戦でチームが今シーズン初白星を挙げたのは吉兆だ。

 現地時間10月2日に行なわれたセリエA第3節のフィオレンティーナ戦で、サンプドリアは2-1と勝利。注目の吉田麻也は今シーズン初めてスタメンリストに名を連ね、フル出場で貢献した。

 昨シーズン途中に加入した吉田は、ロックダウン後の全試合に出場。クラウディオ・ラニエリ監督の信頼を獲得し、クラブとの契約を延長して、2020-21シーズンもレギュラーになるとみられていた。

 だが、ユベントスとの開幕戦でロレンツォ・トネッリに先発の座を奪われると、後半から途中出場してチームに貢献したが、前節のベネベント戦でも出場機会なし。開幕から2試合で思うようにチャンスを得られていなかった。

 だは、その間にサンプドリアは3失点ずつ記録して2連敗と不本意なスタートを切っていたため、守備の立て直しが求められたフィオレンティーナ戦でラニエリ監督はCBコンビにトネッリと吉田を選んだ。

 前半にPKで先制したサンプドリアは、72分に同点とされたものの、83分に守護神エミル・アウデーロのロングフィードから、裏に抜け出したヴァレリオ・ヴェッレが決勝点。敵地で難敵相手に2-1と今シーズン初勝利を収めたのである。

 58分にフィオレンティーナのキャプテンマークを巻いたエースのフェデリコ・キエーザの決定機を阻止した吉田の評価は、地元メディアの間で分かれているようだ。
 
 6点と及第点の『Sport Mediaset』や、6.5点の衛星放送『Sky Sport』は高評。さらにサンプドリア専門サイト『Samp News24』も6.5点をつけ、「とてもリスキーで苦しんだスタートだったが、徐々に良くなり、断固たる守備でサンプドリアの守備陣を安心させた」と賛辞を寄せている。

 一方で、『Gazzetta dello Sport』紙は「全体的にはこらえたが、同点弾の場面では出遅れ、クリスティアン・クアメに対して軽かった」と、5.5点にとどめている。さらに『TUTTOmercatoWEB』も同じく5.5点で「スピードからもアジリティーからも、クアメは厄介なお客だった」と、失点シーンを批判している。

「出遅れ、ファウルを余儀なくされることも少なくなかった。時間の経過とともに良くなったが、同点弾の場面ではドゥシャン・ブラホビッチにトネッリとの間をやられた」

 さらに5点とした『Calciomercato.com』は、より厳しい評価を下している。

「サンプ守備陣はがたついた。そして、日本人選手も例外ではない。多くの場面で危険、フィオレンティーナ攻撃陣に救われた」

 だが、2試合で6失点していたチームが1失点にとどめ、初勝利を収めたという事実は変わらない。インターナショナルウイークを挟んで迎える17日の強豪ラツィオとの一戦で、ラニエリ監督は再び吉田をスタメンに起用するだろうか。

構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部

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