「2ゴールより印象的だった」2G1Aの南野拓実が見せた“感動のプレー”とは? 英国人記者が感嘆【現地発】

2020年09月25日 スティーブ・マッケンジー

イングランド3部を相手に2ゴール・1アシストをマーク

カップ戦でチームの大勝に貢献した南野。(C)Getty Images

 カラバオカップのリンカーン・シティ戦で、ユルゲン・クロップ監督は、プレミアリーグのチェルシー戦の勝利した試合から、10人の変更を行なった。

 11人のうちレギュラーはフィルジル・ファン・ダイクのみ。指揮官がどのようなチーム構成を選んだのかがわかるだろう。

 そして、10人のターンオーバー組のひとりとして、南野拓実も先発出場を果たした。これは、リンカーン・シティのような格下のチームを相手に、何ができるかを示すチャンスが与えられたといえる。

 結局、7-2というスコアは両軍の力の差を顕著に表わしており、完全なワンサイドゲームとなった。ふたつのクラブの規模を考えれば当然のことだ。リバプールは常に攻勢に出て、南野もボールに触れる機会も多かった。いつものようにエネルギッシュに動き回り、ハーフウェイラインまで戻ってくる姿がよく見られた。
 
 そして、背番号「18」はボックスの外から素晴らしいゴールを決めた。敵のパスミスを突き、ネットに突き刺したのだ(プレミアリーグでは、このような恩恵を受けることはないだろう)。

 リバプールは36分で4-0とリードしていたので、早い段階で試合は終わっていた。だが、リンカーンの選手たちは、最後まで整った守備ブロックを作り、応戦していた。それがなければ、南野はもっとゴールを奪うことができたかもしれない。

 リバプールのベンチメンバーは非常に強力だったが、南野は交代を命じられなかった。クロップ監督は彼に何ができるかを確認するためにフルゲームを与えようとしたということだろう。

 そして、南野は後半開始18秒で2点目を決め、スコアを5-0とした。

 2ゴールと同じぐらい印象的だったのは、最後まで手を抜いていなかったことだ。格下から大量リードを奪えば、楽をしてしまう選手もいるが、南野はそうではなかった。ピッチを駆け回り、タックルやファウルもしていた。その姿は観る者に感動を与えるものだった。

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