極上の“矛盾対決”を制したC大阪がリーグ5連勝!清武の鮮烈ミドルと高木の追加弾で昨季王者の横浜を撃破!

2020年09月13日 多田哲平(サッカーダイジェスト)

4連勝中と好調のC大阪が黙っているわけはなかった

鮮やかなミドルシュートを叩きこんだ清武。別格の技術で勝利に大きく貢献した。(C)SOCCER DIGEST

 横浜F・マリノス(以下、横浜)とセレッソ大阪(以下、C大阪)は9月13日、J1第16節で対戦。日産スタジアムに乗り込んだC大阪が見事に逆転勝利を収めた。

 連敗を止めたかったホームチームの横浜は、前節の名古屋戦と同じ3バックのシステムを採用。チアゴ・マルチンス、畠中槙之輔、そして伊藤槇人がディフェンスラインを形成。また3トップは、中央にジュニオール・サントス、2シャドー気味にエリキ、マルコス・ジュニオールが入る陣形となった。

 一方でC大阪は、ここまで14試合に出場していたバランサーの藤田直之をベンチ外に。ボランチは木本恭生と、4試合ぶりに先発に復帰したレアンドロ・デサバトがコンビを組んだ。両サイドハーフには、清武弘嗣と坂元達裕が今節も揃ってスタメンに名を連ねた。

 試合は序盤から、昨季王者の横浜が攻め、昨季リーグ最少失点のC大阪が守るという様相。4分の高速カウンターをはじめ、ブラジリアン3トップのパワーとスピードを活かして攻め立てる横浜に対し、C大阪は組織的で強固なブロックを敷いてその攻撃を弾き返していく。

 横浜はウイングバックの小池龍太、ティーラトンを起点としてサイド攻撃で再三クロスを放るも、なかなかC大阪の堅陣を破れない。

 猛攻が実ったのは52分だった。M・ジュニオールのクロスに反応したエリキがヘディングでネットを揺らし、ついに先制に成功する。
 
 ところが4連勝中と好調のC大阪がこのまま黙っているわけはなかった。58分、坂元のパスを受けた清武が鮮やかなミドルシュートを突き刺し、振り出しに戻してみせたのだ。

 さらに65分には、清武のスルーパスに抜け出した片山瑛一が相手のファウルを誘発。DF伊藤を一発退場に追い込み、数的優位の状況を手にする。ここからC大阪は高木俊幸、鈴木孝司を途中投入し、攻撃のギアを変えていく。

 すると86分、坂元がドリブルで右サイドを突破しクロスを供給。これを高木がダイレクトで合わせて、追加点を奪取。C大阪がついに逆転に成功する。

 横浜は10人となってから、昨年MVPの仲川輝人を投入し、さらに扇原貴宏、喜田拓也とボランチを入れ替え。さらにはスピードスターの前田大然、ダイナモの水沼宏太を入れ、最後まで攻めの姿勢を貫いたが。追加点を奪えず。リーグ3連敗で、10位から順位を上げられなかった。

 極上の"矛盾対決"を制したC大阪は2位をキープ。リーグ5連勝と好調を維持し、首位の川崎を追走している。

取材・文●多田哲平(サッカーダイジェスト編集部)
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