【独占インタビュー|食野亮太郎】G大阪と「志向するサッカーは近い」リオ・アヴェ。新天地で「間違いなく通用する」と語る理由

2020年09月16日 飯間 健

「基本はトップ下。やっていて楽しい」

ポルトガル1部のリオ・アヴェに加入した食野亮太郎。サッカーダイジェストの単独インタビューに応じてくれた。©RioAveFC/協力:JSP

 マンチェスター・シティ(イングランド)からリオ・アヴェ(ポルトガル)へ2年間の期限付き移籍をしたU-23日本代表FWの食野亮太郎(22歳)が、サッカーダイジェストの独占インタビューに応じた。新天地では9月17日にヨーロッパリーグ2回戦のボラツ戦(ボスニア・ヘルツェゴビナ)、20日にトンデラとのリーグ開幕戦を控える。欧州2年目を迎えるドリブラーの現在地、そして野望に迫った。

 1日に正式契約。翌2日にはパソス・デ・フェレイラとの練習試合でいきなり約30分間出場した。プレシーズン総仕上げとなった9日の練習試合ボアヴィスタ戦まで3試合連続出場。すべて途中出場だが、入団発表時に人気アニメ『キャプテン翼』とのコラボレーション映像で迎え入れられたように期待値は高い。同時に、食野自身も昨季5位のリオ・アヴェのポテンシャルを感じ取っている。

「練習試合では途中で左に入ったりもしましたが、基本はトップ下ですね。マリオ・シルバ監督には"2列目ならどこでも良い"と伝えていますし、監督もそのつもりのようです。とにかくチームとしてパスのテンポが速い。ワンタッチプレーも多い。縦パスもバンバン入ってくる。欲しい時にボールが来ますし、自分の特徴であるターンとかドリブルが活きるので、やっていて楽しいですね」
 4―2―3―1システムをベースとするリオ・アヴェのチームコンセプトは、ボールを握って相手を圧倒することだ。

「できるだけボールは失わないようにする。トレーニングマッチでも内容は圧倒しているので、ボールが持てるチームで攻撃的なスタイルですね。ポルトとか強豪クラブと試合する時の戦い方はまだ分からないですが、他のチームと戦っている時の印象ではボールを握って攻撃的にやっている。ハーツ(スコットランド)では多くのものを学べて、得たモノが大きい。それを次の段階につなげていく面でリオ・アヴェはフィットしていると感じる」

 昨季に在籍したハーツ時代と比べてボールタッチ数は2倍以上。つないで相手を崩していく。そして選手個々のアイデアを出し合ってゴールを陥れる。

「監督は攻撃に関して制限はしないですね。チームとしての動き方、連動の仕方はありますが、その中で個性を出せるように、と。例えば足の速い選手ならば裏スペースへの抜け出し、縦への突破。僕みたいな選手なら密集で違いを作れ、と。守備は全員に求めていますし、切り替えなどベーシックな決まり事は色々ありますが、攻撃に関しては戦術ありきではなく、個人の能力を最大限に引き出すやり方ですね」

 そのスタイルはアカデミーから8年半の間在籍したG大阪と似ており、「志向するサッカーは近いと思います」。

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