「直接言えばいい!」放出候補入りを知ったスアレス、バルサ首脳陣に苦言「情報をリークされるよりは…」

2020年08月23日 サッカーダイジェスト編集部

アヤックス復帰も囁かれる男が語った“忠誠”

クーマン新体制下での大刷新が噂されるバルサ。長年にわたって支えてきたスアレスも退団の可能性を取り沙汰されている。(C) Getty Images

 スペイン・サッカー界の超名門が揺れている。バルセロナだ。

 8月14日に開催されたチャンピオンズ・リーグ準々決勝で、バイエルンに2-8の屈辱的大敗を喫したバルセロナは、その3日後にキケ・セティエンを解任。翌日にはオランダ人のロナルド・クーマンを新監督として招聘し、再建へ慌ただしい動きを見せている。

 そんな状況下にあってジョゼップ・マリア・バルトメウ会長は、チームにメスを入れることを示唆している。クラブ公式メディア『Barca TV』において「売りに出さない選手は?」と問われ、リオネル・メッシを筆頭に、マルク=アンドレ・テア・シュテーゲン(GK)、フレンキー・デヨング(MF)、アントワーヌ・グリエーズマン(FW)、ウスマンヌ・デンベレ(FW)、クレマン・ラングレ(DF)、ネウソン・セメド(DF)の6人の名を挙げたのだ。

 この発言を受け、全国紙『Marca』をはじめとする複数のスペイン・メディアは、バルトメウ会長が名を挙げなかったルイス・スアレス、セルヒオ・ブスケッツ、イバン・ラキティッチ、ジェラール・ピケ、ジョルディ・アルバの重鎮たちが放出候補となっていると報道。とりわけ前線で奮闘を続けてきたスアレスの処遇は、驚きを持って伝えられている。
 
 自身の名前が放出リストに加わるとなれば、本人も黙ってはない。アルゼンチン紙『Ole』が伝えたスペイン紙『El Pais』でのインタビューで、スアレスは「変化は起こり得る」としながらも、クラブへの不満を口にしている。

「会長は数名の名前を挙げているから、何かが変わるはずだ。だが、会長を含めて首脳陣の誰からも『出ていってくれ』とは言われていない。もし、それがクラブの望みなら、選ばれた担当者が俺に直接言えばいいはずだ。

 バルサには6年もいる。だから、彼らは考えていることを俺に言えばいい。もし、自分が放出候補のひとりなら直接言われるほうが、情報をリークされるよりはましだ。とにかく俺はこのクラブでベストを尽くしたいし、今の考えは続けることにある。だけど、クラブが不要と考えているなら、決断を下す人間と話すことに何も問題はない」

 メディアのリーク情報から退団の可能性を知ったことに憤慨したスアレスは、「俺がここで頼りにされる限りは、バルサに留まって貢献し続けたい。ここに来て以来、人々からサポートを受けてきたし、それが活躍の動機になってきた」とも発言している。

 一部で古巣アヤックスへの復帰も囁かれるなかで、クラブへの忠誠を誓ったスアレス。果たして、バルサはこのベテランを切ってしまうのか。今後の動向が注目される。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
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