【J1】サッカーダイジェスト担当記者が2015シーズンを展望 G大阪編|「三冠王者」の意地を見せるか?

2015年03月04日

攻撃で“昨季の感覚”が戻るのはまだ先か。

今季のベースも中盤がボックス型の4-4-2。オプションは、中盤をダイヤモンド型にした4-4-2/フォーメーション内、赤字の選手は新戦力。

 Jリーグ開幕よりひと足先にアジア・チャンピオンズリーグで今季の公式戦を迎えたのがG大阪、浦和、鹿島、柏の4チーム。アジアの舞台で見えた収穫と課題はいかなるものだったのか。
 
 ここでは、昨季三冠に輝いたG大阪をクローズアップ。ACLでのパフォーマンスを踏まえ、3月7・8日のJ1開幕に向けた見どころと躍進へのポイントを探る。
 
――◆――◆――
 
ガンバ大阪
昨季リーグ成績:1位 勝点63 19勝6分9敗 59得点・31失点
 
Q
ACLで見えた収穫は?
 
 初戦の広州富力戦、第2戦の城南戦でいずれも2失点を喫するなど、昨季の三冠を支えた守備が安定感を欠いている。攻撃も昨季ほどの精彩がなく、今のところ大きな収穫は見当たらない。

 新戦力の小椋は広州富力戦でこそ上々のパフォーマンスを披露し、激しいスライディングでボールを奪うなど、アグレッシブな守備が光った。ただ続く城南戦では、エリア内で相手を倒してPK献上と、まだ本領を十分に発揮し切れていない。

Q
Jリーグ開幕までに修正すべきポイントは?
 
 守備の不安定さは気がかりだが、早急な改善が求められるのは攻撃面だ。ACLとスーパーカップで異なる課題を露呈し、前者では「相手が下げたブロックを作ってきたなかで、結果的にはそこを崩し切れなかった」と長谷川監督は語る。 

 一方、2月28日に行なわれたゼロックス杯の浦和戦では相手に押し込まれる展開が続き、期待された赤嶺は前線で起点となれず、後半途中にパトリックを投入するまで攻撃の形を作れなかった。

 まだ呼吸が上手く合わない場面が多く、"昨季の感覚"は戻っていない。
劣勢のなかで、いかに攻撃のリズムを作るか。また、パトリックの不在(あるいは不調)のケースも想定したチーム作りも求められる。
 
Q
現在チームを牽引する好調の選手は?
パトリック
 
 ゼロックス杯の浦和戦では、途中出場ながら1ゴール・1アシストのパフォーマンスを披露した。とりわけ動きが鋭いわけではないが、現状では最も結果を残している。
 
 このブラジル人ストライカーの有無によって、前線の迫力は大きく異なる。「高さ」と「フィジカル」にスランプがないのも強みで、そこにいるだけで相手を威圧できる希少な存在だ。
 

次ページ宇佐美がチームをより高いレベルへ引き上げる。

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