【J1展望】名古屋×川崎|名古屋が恐れず挑む“ストップ川崎”!首位チームに立ちはだかるは厳しいアウェー連戦

2020年08月22日 サッカーダイジェスト編集部

名古屋――最高の準備を整えて臨む

故障者/名古屋=長谷川アーリアジャスール、米本拓司 川崎=長谷川竜也 
出場停止/名古屋=なし 川崎=なし

J1リーグ12節
名古屋グランパス―川崎フロンターレ
8月23日(日)/18:00/豊田スタジアム
 
名古屋グランパス
今季成績(11節終了時):3位 勝点20 6勝2分2敗 18得点・8失点
※7節の広島戦は延期
 
【最新チーム事情】
●前哨戦となった前回のルヴァンカップは2-2。
●前節は後半アディショナルタイムのゴールで湘南に勝利。
●10連勝の相手にも怯まず挑む。
 
【担当記者の視点】
 11試合で勝点31、得点34という"化け物"のようなチームを迎え撃つにあたって、名古屋はまるで動じず自然体を維持している。もちろん「食ってやるぞという気持ちでやりたい」(中谷)と意気込む部分はあっても、なにか特別な戦いを仕掛けようとは思っていないのだ。

「クオリティとアグレッシブさは今回もポイントにして、戦い方を準備する」。知将フィッカデンティ監督も、2-2で引き分けた8月22日のルヴァンカップをベースに、川崎から今度は勝点3を奪う算段を練る。
 
 試合の流れを決めるのは、マイボールの時間帯をどれだけ確保し、攻撃をシュートに帰結させるかだ。普段はできるだけ速く相手陣へと攻め入っていくことを重要視するチームだが、それでは川崎がボールを持って試合を動かす時間、つまり彼らの良さを表現する時間を無闇に増やしてしまうと警戒している。
 
 前回対戦でもそこはチーム内の徹底事項として強く意識され、試合中にも「何度でもやり直せ!」(稲垣)という大きな声が聞こえてきたほどだった。相手ほど遅攻が得意なチームではないが、決して苦手でもなく、前線には起点となれる金崎がいる。川崎のプレスをかいくぐり、金崎やG・シャビエルら展開力のある前線を起点に自慢のサイド攻撃を形作っていくことができれば、堅牢な川崎のゴール前を突き崩すことも十分に可能である。
 
 ルヴァンカップでは三笘に2得点を食らった守備陣にも気合が入っており、「今回はゼロに抑えたい」(中谷)とリーグ最強攻撃陣との対峙にも何ら恐れるところはない。良い守備が良い攻撃に、良い攻撃が良い守備にと循環していく組織的なチームは、連戦の疲労もなんのその、前線からのプレスを敢行する心積もりも固めている。
 
 10日前に得た好感触は、名古屋にこの上ない勇気を与えているようだ。10節のFC東京に敗れ、11節の湘南に勝利したことで、上手く油断や過信を取り除けたこともあるだろう。3位の名古屋としては、フラットに最高の準備を整えて臨む"6ポイントマッチ"は、互いの特長をぶつけ合う好ゲームになること間違いなしである。
 
取材・文●今井雄一朗(フリーライター)
 

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