【清水】監督が標榜する新スタイルは浸透してきたのか――。五輪世代DF立田悠悟の見解は?「今後の課題は…」

2020年08月15日 サッカーダイジェストWeb編集部

「我慢強く戦った結果、初の無失点で終えることができた」

ロングフィードや高い打点のヘッドなど攻撃でも存在感を放つ立田。写真:山崎賢人(サッカーダイジェスト写真部)

[J1リーグ第10節]仙台0-0清水/ユアテックスタジアム仙台

 最後の部分でのクオリティは足りなかったかもしれないが、両者の状態が上向いているのが伝わってくる激しい攻防だった。

 前節の勝利でJ1通算399勝とした清水はその勢いで今季初の連勝とアウェー戦勝利を目指して戦ったものの、0-0の引き分けに終わり、記録達成は次節に持ち越しとなった。

 そんな試合で一際目を引いたのが、41分にDF立田悠悟がみせた絶妙なロングフィードだった。得点には結びつかなかったものの、自陣ペナルティエリア内から60メートル近くのパスを金子翔太に通してみせた。

 試合後のフラッシュインタビューに応じたDF立田は、そのシーンをこう振り返る。

「今日は金井選手が入って、あそこのところがフリーになるというのはすごく(監督からも)言われていて、何度か出しているうちに食いつくなという感触がありました。あの時は上手く出せたので、そこは自分のプレーの幅というのが広がってきたのかなと思います。結局、ゴールには繋がっていないので、その部分では評価できないですが」
 
 今季から攻撃的なサッカーを標榜するピーター・クラモフスキー新監督を迎え、大きくスタイルが変わった。開幕から5連敗と適応に苦しんだが、その後は5戦無敗としている。

「我慢強く戦った結果、チーム初の無失点で終えることができた。失点が無かったというのは評価できるところだと思います。もっと自分たちでボールを握って、流れのなかから点を取れるようになるというのが今後の課題かなと」

 今季初の無失点も達成し、次節はここ2試合勝利しているホームに、指揮官が昨年までヘッドコーチを務めていた横浜F・マリノスを迎える。

「DFの選手だけじゃなく、前の選手も共通意識をもって守備できていると思いますし、これをいい形で攻撃に繋げられるように、次の試合まで、短い時間ですけど、良い準備をしていきたいと思っています。(横浜だけでなく)自分たちよりも強いチームばかりなので、そういうチームにチャレンジして、しっかりと勝利を届けられるように頑張っていきたい」

 昨季王者の攻撃を凌ぎ、それをどう攻撃に繋げられるか。A代表にも招集経験がある東京五輪世代の長身DFが、そのキーマンとなるはずだ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部
 
みんなにシェアする
Twitterで更新情報配信中

関連記事