【浦和】土壇場での失点は止まらず… 柏木が、那須が、西川が明かした現状打開への胸の内

2015年02月26日 寺野典子

「しんどい時こそラインを高くして守備をすることも必要だった」と柏木。

ACL初戦の水原三星戦は、終了間際の失点で逆転負け。昨季から4試合連続で、土壇場での被弾が続く。(C) Getty Images

「記者がそんなネガティブな感じで来られても……」
 試合後のミックスゾーンに最初に姿を見せた柏木はいくつかの質問に答えたあと、そう付け加えた。
 
 2月25日のAFCチャンピオンズ・リーグ開幕戦。浦和は敵地で水原三星と対戦し、逆転負けを喫した。
 
 守備を固める相手に攻めあぐねはしたものの前半終了間際に森脇のゴールで先制。後半に同点弾を許しながらも、その後もリスクを冒すことなく時間を進め、最低限の目標である勝点1獲得は目前だった。しかし87分、自陣ゴール前で与えたFKから逆転弾を決められてしまう。
 
 昨季リーグ戦のG大阪戦(88分とロスタイムに失点)、鳥栖戦(ロスタイムに失点)、名古屋戦(89分に失点)とシーズンをまたぎ、4戦連続で終了直前に失点し、貴重な勝点を失った。メディアの表情が曇るのも致し方ないだろう。
 
 とはいえ、柏木とて言葉にしないだけで、敗戦の悔しさは変わらない。「もう少しやりたかった」と話す柏木は67分に李と交代し、ピッチを後にしている。
 
 同点に追いつかれた直後、浦和はなぜか攻め急ぎ、ボールを失う場面が増えた。李の投入と同じタイミングで、青木に代えて鈴木が投入され、チームは落ち着きを取り戻した。その後は相手の攻撃を凌ぎながら、追加点を奪えそうなチャンスも作り出した。しかし、柏木を失った前線では、攻撃が単調になっていたのも事実だ。
 
 その柏木が自身のいないチームについて語る。
「去年のことを反省しつつ『今日は勝点1で終わる。引き分けで終わればいいという試合が絶対にあるよ』というのをもっともっと一人ひとりが認識しないといけない。(2失点目につながった)ファウルも必要なかったと思う。らしくないパワープレーをするというのも自分たちの良さではないと思った。しんどい時にズラタンに預けて、そこでファウルをもらえるというのはすごく大きなこと。だけどそればっかりになっても。しんどい時こそ、ラインを高くして守備をするということもやらないと。ズルズルズルズル下がっていくという、去年の悪いところが出ていた。(新チームに)手応えはあるけど、それが結果につながらなかった。すべてが悪いわけじゃなくて、意思統一が中途半端だったかなという気はする」

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