【主な日本人欧州組のシーズン通信簿|MF編】躍動した久保建英を上回る最高評価は? 中盤15選手を一挙採点

2020年08月06日 サッカーダイジェストWeb編集部

スペインでプレーする4選手は明暗が…

(左上から時計回りで)久保、香川、鎌田、堂安の評価は?(C) Getty Images

 日本人選手の主な欧州組の2019-2020シーズンを評価するこの企画。FW編に続いてお届けするのがMF編だ。マジョルカで躍動した久保建英をはじめ、堂安律、香川真司、中島翔哉など15人の選手を100点満点で採点した。

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久保建英(マジョルカ/スペイン)…80点(とてもよくやった)
【2019-20シーズン成績】
ラ・リーガ=35試合・4得点・4アシスト
コパ・デル・レイ=1試合・0得点・0アシスト


 序盤戦こそベンチスタートとの試合も少なかったものの、持ち前のテクニックで違いを作り出し、徐々に出場機会が増加。中断前の3試合では、チームの全5ゴールに絡む活躍を見せ、ビセンテ・モレーノ監督やチームメイトの信頼をがっちり掴んだ。

 圧巻だったのが、コロナ中断明けだ。チームが連敗続きのなか、保有元のレアル・マドリーやアトレティコ・マドリーといった強豪相手にも臆することなく果敢な仕掛けで敵陣を切り裂き、孤軍奮闘を見せた。チームを残留に導けず、またフィニッシュの精度には課題を残したものの、その点を差し引いても、素晴らしいデビューシーズンだったと評価していいだろう。

乾貴士(エイバル/スペイン)――40点(やや不満が残る)
【2019-20シーズン成績】
ラ・リーガ=29試合・2得点・4アシスト
コパ・デル・レイ=0試合・0得点・0アシスト


 2シーズンぶりにエイバルに復帰するも、絶対的な崩しの切り札だった以前までの姿が影を潜め、攻撃で決定的な役割ができず。ベンチを温めた試合も少なくなかった。

 献身的な守備は評価に値するとはいえ、求められていたのは局面の打開やフィニッシュに繋がるタスク。エイバルでは過去最低の2ゴールでは、本人も満足はしていないだろう。期待値を考えると、厳しい評価を与えざるを得ない。
 
香川真司(サラゴサ/スペイン2部)――40点(やや不満が残る)
【2019-20シーズン成績】
ラ・リーガ2部=34試合・4得点・1アシスト
コパ・デル・レイ=3試合・0得点・1アシスト


 スタートダッシュは上々だった。2節に初得点を奪うと、5節にも決勝点となるゴールを決め、「さすがカガワ」とファンを熱狂させた。だが、その後はフィジカル的な2部のサッカーに苦しみ、コンディション不良やシステムの変更、ポジションが被るハビエル・プアドの加入などが重なって、出番が徐々に減少。先発出場した試合でも、なかなかインパクトを残せなかった。

 チームは3位となり、8月13日から始まる昇格プレーオフの切符を手にしたが、23番は最後まで存在感が希薄。鳴り物入りで加入したことを考えると、せいぜい40点というところだろう。

柴崎岳(デポルティボ/スペイン2部)――40点(やや不満が残る)
【2019-20シーズン成績】
ラ・リーガ2部=26試合・0得点・2アシスト
コパ・デル・レイ=1試合・0得点・0アシスト


 序盤戦は攻守に好パフォーマンスを見せていたが、ファン・アントニオ・アンケラからルイス・セサルへの監督交代を機にバックアッパーへ降格。この指揮官の下では、2試合(計91分)しか出場機会が与えられなかった。

 ただ、そのL・セサル監督も最下位から引き上げられず、フェルナンド・バスケス政権になると、レギュラーに返り咲き、7連勝と一時的に復調したチームを気の利いたプレーで支えた。だが、残留争いのプレッシャーからか、再び失速したデポルを救うどころか、30節と36節にレッドカードで退場するなど、らしくないプレーが散見。まさかの3部降格を阻止することができなかった。
 

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