【J1展望】G大阪×川崎|今後を占う首位攻防戦、両担当記者が挙げる攻守のキーマンは?

2020年08月01日 サッカーダイジェストWeb編集部

G大阪――球際のデュエルが勝敗のポイントに

G大阪は矢島(左上)と三浦(右上)、川崎は小林(左下)と谷口(右下)の出来が鍵を握る。(C)SOCCER DIGEST

J1リーグ8節
ガンバ大阪 - 川崎フロンターレ
8月1日(土)/19:00/パナソニックスタジアム吹田

ガンバ大阪
今季成績(7節終了時):2位 勝点16 5勝1分1敗 12得点・7失点

【攻撃】
キープレーヤー:矢島慎也(MF)

 今季、川崎がボールポゼッション率で下回ったのは第5節・横浜FC戦のみ。元々、個々の技術が高い上に、4-3-3システムを採用する今季は、さらにプレスの意識が強くなっているのが一因にあるように映る。

 例えば第4節・柏戦のMF家長昭博、第6節・仙台戦のDF山根視来の得点。前節・湘南戦のMF田中碧のダメ押しゴールも相手エリアでパスを奪ってからショートカウンターに繋げたものだった。もちろん、その点はG大阪も分析済み。宮本恒靖監督は「前からボールを取りにいくというのは意識していると思う」と警戒心を示す。

 相手によって戦い方を変える宮本監督が就任後、対川崎で2勝1分けと相性は良いが、どの試合も守備陣の粘りが勝機を導いたものだった。だが今回は「現状は我々がやろうとしているサッカーを出す。積み上げたものがどれだけ出せるか。守るだけではなく、攻めることを念頭に置いてやりたい」と真っ向勝負を挑む。
 
 シーズン序盤とはいえ、今季を占うかもしれない首位決戦。3-1-4-2システムで臨む可能性が高く、川崎の前線3枚が3バックにプレスを掛けてくることも想定される。「簡単にボールを失いたくはない」と指揮官。その意味ではビルドアップの際にアンカーの位置に入る選手がどれだけ顔を出し、DFラインと中盤より前の選手のパイプ役になれるか。そして、これはチーム全体にも当てはまるが、どれだけ球際のデュエルで勝てるかも勝敗のポイントになるだろう。

 そのアンカーの位置に入ることが予想される矢島は、今季のリーグ戦は全試合に出場。技術、運動量に加え、気の利いたポジションに顔を出すことにも磨きが掛かっている。多士済々の実力者を揃える川崎の攻撃陣をいなすことができれば、主導権は握れるはずだ。

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