【京都】様々な組み合わせを探りながらも地盤の構築は着実に進む

2015年02月19日 雨堤俊祐

今季も石櫃のクロスがストロングポイントとして機能。

【京都 1-0 讃岐】京都のフォーメーション。上段が1&2本目のメンバー。( )内が3本目のメンバー。得点者/京=佐々木

 鹿児島・霧島でキャンプを行なっている京都が、2月18日に讃岐とトレーニングマッチ(45分×2本、30分×1本)を行なった。
 
 互いに主力組がプレーした90分間はスコアレスで終わり、サブ組がプレーした3本目に佐々木勇人のミドルシュートが決まって1-0で終了。最少スコアでの勝利となったものの、和田昌裕新監督の下でチームを構築中の京都にとっては、いくつかのポイントを確認できた試合となった。
 
 1本目のチャンスの多くは右SBの石櫃から生まれた。9分にゴール前の大黒にアーリークロスを送ると、23分にも右サイドからの鋭いクロスがファーサイドへ抜けて駒井のシュートを生み出している。
 
 昨季からのストロングポイントが機能した一方、それ以外に突破口が少なかったのは課題だ。左サイドでは駒井と、2月15日の北九州戦に続いて主力組のスタメンに抜擢された大卒ルーキーの内田がコンビを形成。何度かスムーズな連係から左サイドを攻め上がったものの、決定機を創出するまでには至らなかった。
 
 2本目は、この試合がキャンプのラストマッチとなる讃岐が「強いチームに対して"引いてカウンター"という戦い方を試したかった」(北野監督)と5バックで守備を固めたこともあり、京都がよりボールを持てる展開となった。
 
 しかし、敵陣でパスは回すものの、効果的な崩しにはつながらない。それでも、選手交代が行なわれた61分以降に流れが変わり始める。中央からサイドへの展開がスムーズになり、相手の守備を揺さぶってゴールに向かう攻撃が増えていった。
 
 70分、左サイドから駒井がドリブルで切れ込んでシュートを放つと、77分にはカウンターから有田がミドルシュートで讃岐ゴールを脅かす。GK清水の好セーブの前にゴールネットこそ揺らせなかったが、京都が攻勢のまま2本目を終えた。
 
 讃岐戦の見どころのひとつと言えたのがダブルボランチの構成だ。先発に名を連ねたのはキム・ナミルとバヤリッツァ。前者は元韓国代表ボランチ、後者はCBが本職で、いわば守備的なふたりがコンビを組んだ。

次ページ原川の離脱を想定してバヤリッツァをボランチに起用。

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