【柏】横浜FC戦で有言実行。新戦力の呉屋大翔に期待が高まる理由

2020年07月09日 志水麗鑑(サッカーダイジェスト)

「チャンスをもらった時に結果を残せる自信が今はある」

横浜FC戦で今季初ゴールを奪った呉屋。期待が高まる新戦力だ。(C)J.LEAGUE PHOTOS

[J1リーグ3節]柏 1-3横浜FC/7月8日/三協F柏

 横浜FC戦で得点を狙う柏のターゲットはリーグ初先発の呉屋大翔だった。ポジショニングが良いから自然とチャンスボールが集まり、4分、6分、19分とゴールに迫る。このシュートはフイにしたが、ネットを揺らすのは時間の問題という気配が漂う。すると44分、右サイドの神谷優太からのクロスを、やや下がりつつ、相手DFも背負いながらヘッド。シュートは左ポストに当たってゴールに吸い込まれた。

「有言実行だ」

 ゴールとともに筆者はそう思った。1月14日、新体制発表会で新戦力の呉屋は次のようなことを言っていたのである。

「細かいことより大枠のほうが大事。監督に言われたことを忠実にこなせるのは日本人の良いところだと思いますけど、FWは特別だと思っているので、結果を出した選手が試合に出れると思っている。そこだけかなと。チャンスをもらった時に結果を残せるかどうか。

 怪我なく1シーズンを戦い抜いて、しっかりポジション争いの戦場に乗り続ける。そのなかで、チャンスをもらった時に結果を残せる自信が今はある。あとはコンディションとチャンスのもらい方と、そういうのはキャンプと練習でしかアピールできないと思うので、そういう気持ちの整理をしてシーズンに臨みたい」
 
 もちろん、13人の新戦力はみんな意気込みを語っていた。ただ、実際に3節終了時点でリーグ戦でスタメンの座を勝ち取っているのは、呉屋と戸嶋祥郎とキム・スンギュ、たった3人だけである。新天地でこんなにも早く「結果を残せる」という言葉を実行に移したのは素晴らしい。だからこそ、呉屋には大いに期待が高まり続けている。

「ポジション争いは連戦が続くので、再開の時には間に合わなかったですけど、ポジションを今のところは維持できているので、監督が選べる基準に乗っかり続ければ良いと思います」

 横浜FC戦後、呉屋は連戦という事実も考慮しつつ、ポジション争いへの自信を口にした。そしてネルシーニョ監督も「(選手を)平等に見てくれる」(呉屋)指揮官で、本人も公言どおりゴールを奪取。これからも好調を維持して活躍し続けてくれるだろうと、胸が高まる。

取材・文●志水麗鑑(サッカーダイジェスト編集部)
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